これまでは「湘南ライナー」でないとみられなかった車窓
だが、乗客を乗せて貨物線を走る列車は、これまでは朝夕に神奈川県西部と都心を結んでいる「湘南ライナー」やイベント列車など限られており、JRの駅や車内にある路線図にも載っていない。今回の直通で、この「レアだった車窓」が幅広く楽しめるようになる。
貨物線に入ると、再びトンネルへ。シェルターで覆われた高架区間などを経て地上に出るとJR鶴見駅付近で、左手には京浜東北線の青い電車が見える。この区間では横須賀線や湘南新宿ラインと同じルートを走るが、貨物線は新川崎駅(川崎市幸区)を通らずにJR貨物の新鶴見機関区側を通過。EF65型機関車や、「スーパーレールカーゴ」(SUPER RAIL CARGO)の愛称で知られるM250系電車を横目に走る。
ここから先は湘南新宿ラインと同じで、新幹線を横目に武蔵小杉駅を通過し、多摩川を経て埼京線の線路経由で新宿駅に到着した。
今回の列車は西谷駅を11時14分に発車し、新宿駅に12時13分に到着した。特別ダイヤのため、新鶴見機関区付近で停車したりしたため、通常のダイヤよりも時間がかかっている。11月30日以降の近い時間帯のダイヤの電車では、11時12分に西谷を出て新宿に11時55分に到着する。相鉄とJRの直通列車は、平日・土休日ともに1日46往復し、二俣川~新宿間を最速44分で結ぶ。
東急への乗り入れは22年度下期を予定。羽沢横浜国大駅付近から、東急東横線と目黒線が乗り入れている日吉駅(同港北区)まで約10キロにわたって連絡線を建設。田園調布を経て渋谷(東横線)や目黒(目黒線)に乗り入れる。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)