取られる球団への「見返り」ないと...
生え抜きのベテラン2選手が28人のプロテクトリストから外れ、人的補償で移籍したニュースは球界に大きな衝撃を与え、G党のみならずプロ野球ファンから非難の声が上がった。おそらく原監督の発言は、昨年の「人的補償騒動」を踏まえたものとみられ、原監督は、本来FAは「明るいこと」で、これを「暗いニュース」に変えてはいけないと、主張している。
指揮官は人的補償の撤廃を「提案」する一方で、今年もFA戦線に積極的に参戦する意向を明かしている。今年は、楽天・美馬学投手(33)とロッテ鈴木大地内野手(30)の獲得へ名乗りを上げており、交渉が解禁となった3日に早速、美馬と交渉したようだ。鈴木に関しても近日中に交渉の場を設ける見込みだ。
美馬と鈴木はともに補償を伴うランクの選手とみられ、獲得に成功した場合、巨人は金銭もしくは2人の人的補償が必要となってくる。原監督が唱える人的補償撤廃ならば、プロテクトリストを作成する必要がなくなり、球団の「負担」は確かに軽減する。だが、取られる球団にそれ相応の見返りがなければ、戦力の均等化どころか一極化が進みかねない。原監督の「提案」に賛同する球団は現れるのか。注目される。