かつて磁気式のプリペイドカードはあったが...
時代をさかのぼると、国営事業だった当時には、磁気式の「ふみカード」があった。これは郵政省時代の1989年に発行開始された、切手・はがきの自販機で使えるオリジナルのプリペイドカードだ。日本郵政公社移行後の2006年に利用停止されたが、それから新宿局へのSuica導入まで約1年。もしかすると、当初は代替手段として考えていたのかもしれない。
しかし、ふみカードの後継が出ることはなかった。ゆうちょ銀行は17年から、VISAプリペイドカード「mijica(ミジカ)」を発行。19年にデビットカード機能も加えられたが、今回対応する決済ブランドには入っていない。ゆうちょPayとは対照的な扱いだ。
ただ、ゆうちょPayは今回、PayPayやLINE Pay、メルペイといった、シェアの大きなコード決済と同時導入される。ライバルと比べた「ゆうちょPay」のメリットは現状で、ゆうちょ銀行口座から即時引き落としされること程度に限られているため、あまり普及促進の面では期待できなさそうだ。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)