スマートフォンゲーム「ドラゴンクエストウォーク」で、宅地内にゲームのスポットがあったため、勝手に入る人が相次いだとツイッター上で訴えがあった。
その後、スポットは移動されて解決したというが、なぜこんなことになっていたのか。運営会社のスクウェア・エニックスは、「対応フローを見直し、より迅速な対応ができるように体制を強化する」と取材に説明している。
無断で入るゲームユーザーが...
位置情報を利用したドラクエウォークのゲームでは、2019年10月24日から、大型イベント「試練の扉」を始めた。フィールドに点在する同名のスポットへ「試練のカギ」を持って行き、バトルに勝利すれば報酬がもらえる。
ところが、ツイッター上では27日ごろになって、宅地内にスポットが勝手に設定されたため、無断で入るゲームユーザーが後を絶たないという訴えが出た。宅地内のある人は、怖くて帰宅できないこともあり、住民の中には警察に通報するケースもあったという。しかし、ユーザーらが車やバイクで深夜も駆け付けるため、夜も眠れなかったそうだ。
ゲームのアプリや公式サイトを通じ、何度も削除依頼をしたが、反応はなかったという。スクエニ本社に連絡し、警察にも相談したところ、31日になってスポットが移動されたのが確認されたとしている。
ドラクエウォークを巡っては、9月にも新潟県内の寺院がゲームのスポットになり、寺が無銭入山しないよう呼びかける事態が起きている。最近も、実際のところははっきりしないが、公共の場所や私有地がスポットに設定されていたという指摘がユーザーらから出ていた。
今回のことについては、「ポケGOと同じ過ちを何故繰り返すのか」「企業側だけじゃなく遊ぶ側のモラルにも問題ある」といった声が書き込まれている。
スクウェア・エニックスでは、ネット上の指摘については、どう考えているのか。
「削除申請については頂いた情報を元に厳正な対処を実施」
削除依頼の対応が遅れるなどしたことについて、同社の広報担当者は10月31日、J-CASTニュースの取材にこう答えた。
「お客様の削除依頼への対応にお時間がかかってしまったことに対して大変申し訳なく思っております。最初の削除依頼をお受けしてから、対応の検討・協議に時間を要してしまい、ご心配をおかけする結果となってしまいました。個別の事情については、回答は差し控えさせていただきますが、削除申請については頂いた情報を元に厳正な対処を実施してまいります」
スポット設定の許可を事前に取らなかったことについては、こう言う。
「スポットの情報は、Google Maps Platformの位置情報をもとにランダムで表示する仕組みとなっております。仕組み上、スポットに設定される場所の方々に対して許諾を取るようにはなっておりません。仕組みの詳細についてはゲームコンテンツの制作意図やノウハウにかかわる領域でもあり回答を差し控えさせていただきます」
今回のことを受けて、今後の対応については、次のようにコメントした。
「お問い合わせ、及びご依頼の内容を精査し、スポット削除等の対応を行ってまいりましたが、この度お客様にご迷惑をおかけしてしまった状況を鑑み、対応フローを見直し、より迅速な対応ができるように体制を強化してまいります」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)