多額の申告漏れや所得隠しが発覚した、人気お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実氏は、謝罪会見から3日後に活動自粛を公表するに至ったが、批判の声は弱まる気配を見せていない。
自粛発表以降も、テレビの情報番組などで批判的なコメントが相次いでいる。申告漏れ・所得隠しの行為そのものへの厳しい声もさることながら、徳井氏が弁明の際に言及した「自分がルーズだった」という説明に対しても、違和感を表明する人が相次いでいる。
「自分がどうしようもなくルーズだった」
徳井氏は2019年10月26日、吉本興業を通じて当面の活動自粛を発表した。国税当局から1億円の申告漏れや2000万円超の所得隠しを指摘されたことが23日に報じられ、その後も新たに、以前にも申告漏れがあったことが明らかになった。23日夜の謝罪会見では、
「自分のだらしなさや怠慢でしっかりと納税をせず...」
「自分がどうしようもなくルーズだった」
などと説明。自身について、「ルーズ」「ルーズさ」と度々言及していた。
一方で、「ルーズ」との説明に納得しない意見も相次いでいる。今回の徳井氏の自粛発表を受け、日本テレビ系情報番組「スッキリ」(10月28日)で、MCの加藤浩次氏は、徳井氏が自身の「ルーズ」さを強調していたことと、所得隠しに認定された「洋服や旅行について経費計上していた」ことに触れ、
「これもルーズだったら、そんなもの(経費計上請求)出すなよっと思う」
と違和感を口にした。「それをやりながら、というのは...」と続け、納得がいかなそうだった。経費として計上するには、領収書などの書類の管理が必要となる。
27日放送の情報バラエティー番組「サンデー・ジャポン」(TBS系)でも、タレントの杉村太蔵氏が
「ルーズっていう言葉で逃がしちゃいけない様な気もしますよ。ドバイは所得税、法人税がかからないと5年前に(編注:ラジオで、移住先の候補として)言い切った人がですよ、しかも何度も何度も税務署の申告が入ってですよ...」
と批判していた。
「領収書はきっちりあるんだな」
ツイッターの一部などでは、徳井氏が過去のツイートでガスや水道、電気の料金支払いを忘れて供給を止められたことを度々報告していたことを踏まえ、徳井氏の「ルーズだった」という説明を受け入れて同情的な見解を示す声も見受けられる。
徳井氏の報告例を確認すると、「気付けばまた料金払い忘れてて、ガスが止まっている。今日は水風呂だ」(12年8月23日)、「やってしまった。水道が止まった...」(11年11月8日)、「電気が止まりました(略)」(10年6月10日)などの「つぶやき」が見つかる。
ただ、加藤氏らと同様に徳井氏説明に納得がいかない人も多いようで、加藤氏発言を踏まえて、
「たしかに。本当にルーズだったら経費計上もルーズになるはず。(略)経費の仕訳起こすのって面倒なのよ」
「ルーズと言っておきながら領収書はきっちりあるんだな」
「会社設立して余計なもの計上しておいてルーズとか矛盾してるでしょ」
といった指摘が相次いでいた。