お笑いコンビ「チュートリアル」の徳井義実さん(44)の設立した個人事務所「チューリップ社」が、東京国税局から所得隠しや申告漏れを指摘されていた問題で、吉本興業は2019年10月26日、ウェブサイトを更新し、徳井さんが当面、活動を自粛することにしたと発表した。
同日、吉本興業は、徳井さんが設立した会社と徳井さん個人が社会保険に入っていない状況が続いていたことも明らかにした。
「2016年5月ころ銀行預金を差し押さえられるに至りました」
吉本興業は同日、「チュートリアル徳井義実の税務申告漏れに関するご報告」と題したお知らせを発表した。チューリップ社の法人税申告状況の詳細などを明かした。
発表によると、2010年3月期から12年3月期分まで各年の申告期限内に申告をせず、税務署から指摘を受け、3年分を12年6月25日に申告。13年3月から15年3月期分についても各年の期限内に申告をせず、税務署から指摘され、3年分を15年7月23日に申告したという。
13年3月期から15年3月期分の申告自体は終わらせたが、納付については、「再三にわたる税務署からの督促にもかかわらず、手続き怠慢により納付をしておらず、その結果2016年5月ころ銀行預金を差し押さえられるに至りました」などと明かした。
その上で吉本興業は、「このような度重なる申告漏れ及び未納があったこともあり、チューリップ社は2018年9月頃に国税局の税務調査を受け、2016年3月期乃至2018年3月期の3年分については無申告であるため申告するように指摘を受けました」と説明した。
同時に、12年3月期から2015年3月期の税務申告で経費として計上していた旅費、衣服代等の一部が否認されるに至ったという。否認された経費の具体的な内容について、「チューリップ社としては税務調査に至った非を認め、修正申告の内容は国税局の指導に全面的に従ったものであったため、その否認された経費詳細については把握していないと税理士から伺っております」と言及した。