会談では「札幌を選んだ科学的根拠」などを質問
小池氏は25日の定例会見で、直後に控えたIOC調整委員会のジョン・コーツ委員長らとの会談について説明した。開催地変更について小池氏は、IOC側から直接聞くのは「今回が初めて」。実はIOCは11日に組織委・森会長へ札幌開催について連絡していたが、それが間接的に東京都へ伝えられたのは、3連休明けの15日。バッハ会見の前日だった。開催地への連絡が遅れたのも、小池氏の反発を招いた要因の可能性がある。
定例会見で小池氏は、コーツ氏らとの会談で(1)なぜ、どのように「札幌」を選んだのか(2)「札幌」をピンポイントで選んだ科学的根拠(3)東京とドーハを比較することの是非(4)仮に開催地を変更した場合の費用負担、警備、宿泊、観戦チケットへの対策、といったことを聞くと語った。
しかし、コーツ氏は会談冒頭から札幌開催への理解を求め、この日は結論が出なかった。各社報道によると、コーツ氏はIOC側が選手の宿泊費などを負担する用意がある、メダル授与式は東京で行う、などの案を示したという。踏み込んだ協議は、30日からの調整委員会で行われるが、なんとしても地元で開催したい東京都と、「選手ファースト」を理由に移転させたいIOCの対立は続きそうだ。