FA補強に意欲の巨人、ヤクルト V逸・広島はまた動かず、阪神は...?

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   プロ野球のフリーエージェント(FA)有資格者が権利を行使できる手続き期間が2019年10月24日、スタートした。

   今年はロッテ鈴木大地内野手(30)、益田直也投手(29)、西武・秋山翔吾外野手(31)、ソフトバンク福田秀平外野手(30)らパ・リーグの選手が目玉となりそうだ。すでに各球団はそれぞれ獲得へ向けての調査を開始しており、FA戦線の行方に注目が集まる。

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ヤクルトは4選手が調査対象に

   セ・リーグでみてみると、大型補強を行うとみられるのが巨人だ。原辰徳監督(61)は24日、山口寿一オーナー(62)にシーズン終了の報告を行った。日本シリーズでソフトバンクに4連敗を喫した事実を踏まえ、ソフトバンクと比較して外国人選手の層の厚さの違いを指摘。「日本一」奪回へ戦力補強は必須で、今オフはFA、外国人選手の補強を積極的に行っていくとみられる。

   今シーズン最下位に終わったヤクルトも戦力補強に積極的な姿勢を見せる。来シーズンからチームの指揮を執る高津臣吾監督(50)は早々と組閣に着手し、FA補強に関しても前向きだ。現時点でFA補強の候補に挙がるのが、ソフトバンク福田、楽天・美馬学投手(33)、日ハム中島卓也内野手(28)、西武・十亀剣投手(31)。チーム防御率、失点ともにリーグワーストで、投手陣の補強が最重要ポイントになりそうだ。

   リーグ2位のDeNAは、内野の補強とMLB挑戦を表明している筒香嘉智外野手(27)が抜けた穴をいかにして埋めるかが課題となる。内野の補強に関しては、日ハム中島の調査を進めているとみられる。筒香に代わるスラッガーとして候補に挙がるのが西武・秋山だ。神奈川県横須賀市出身ということもあり、「地元」出身のスターとして獲得に乗り出す可能性もある。

阪神はFA補強に「極めて消極的」

   一方でFA補強に消極的なのが阪神と広島だ。阪神は2016年にFAで糸井嘉男外野手(38)を獲得し、昨オフには西勇輝投手(28)を獲得している。今年はFA権を有する選手の中に阪神の補強ポイントに合致する者がいないと判断した模様で、谷本修副社長兼球団本部長(55)は24日、FA補強に関して「極めて消極的です」とコメント。今年はFA補強を見送る可能性が高い。

   1993年にFA制度が導入されて以来、これまで一度もFAで選手を獲得したことのない広島は今年も動きが見られない。過去、2010年オフに横浜からFA宣言した内川聖一(現ソフトバンク)に動いたことはあるが獲得には至らず。自前での選手育成の方針を貫き、FAで補強することなく、生え抜きメンバーでリーグ3連覇を勝ち取ってきた。この方針は今年も変わることはなさそうだ。

   ただ、広島はFAで補強することはなくともFAで主力が他球団に移籍するケースがみられ、昨オフには丸佳浩外野手がFAで巨人に移籍。今年はFA権を有する会沢翼捕手(31)が残留したものの、野村祐輔投手(30)、菊池涼介内野手(29)が権利を行使する可能性もあり予断を許さない。野村と菊池が他球団に移籍した場合、戦力ダウンは必至だが、今年もFA戦線に参戦する意向はなさそうだ。

   FAの権利を行使する申請期間は11月1日に締め切られ、2日に公示され翌3日から各球団との交渉が可能となる。

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