日本ラグビーフットボール協会(JRFU)の森重隆会長は2019年10月24日、「ラグビーW杯2019日本大会」で日本代表が目標としていた「8強」に導いたジェイミー・ジョセフHC(ヘッドコーチ)に「同氏に要請することを決め、具体的な交渉に入る」との見解を示した。
「続投」か「交代」か...報道も色めき立つ中
JRFUは森会長のコメントとして、
「本日(24日)、男子15人制日本代表チームの新体制に向けたヘッドコーチ選考委員会を開催しました。昨年以降、ジェイミー・ジョセフ氏と交渉を続けてきましたヘッドコーチにつきましては、今回のラグビーワールドカップ2019の戦績に鑑み、同氏にヘッドコーチの要請をすることを選考委員会として決めました。今後は、ジェイミー・ジョセフヘッドコーチと具体的な交渉に入ります」
と記した。
今夏、森会長とともに組織のトップに立った清宮克幸副会長も会見で、
「(次期HCも)ジョセフ氏にお願いしたいと考えている」
といった主旨を、報道陣の前で語っていたため、「既定路線」とも言えるだろう。
しかし関係者によると、水面下での打診が、アジアで初開催となる「日本大会」直前であったこともあり、ジョセフHCは回答を保留したとされる。報道も「続投」か「交代」か...というところで、さまざまな記事が飛び交っていた。
今回、同大会が史上初の「8強」入りで終わったことを高く評価し、JRFUとして正式な「具体的交渉」を発表したとみられる。
一方で、ジョセフ氏の手腕を高く評価する海外の国も多い。「2015イングランド大会」で指揮を執ったエディ・ジョーンズ氏も、その指導力を買われ、今大会ではイングランド代表のHCとして「4強」(10月24日時点)へと導いている。もし、ジョセフ氏に「続投」交渉をするなら、それ相応の「対価」を用意しないと、他国に引き抜かれる可能性も否定できない。