「舞台が、男を作った」
予選最終戦となった試合、日本代表は「28―21」でスコットランド代表を下し、史上初となる「ベスト8」進出を決めた。そんな翌朝、栃木に戻った吉岡監督の元に、田村選手から電話があった。田村選手は、開口一番、
「『先生、応援ありがとうございました。ご自宅や学校は、大丈夫ですか?』って言うんだよ。あれだけの大舞台に立った翌朝だぜ...。立派になった、大したもんだ...って思った。(W杯という)舞台が、1人の男を作ったってことだよな」
15歳から田村選手を指導し続けてきた吉岡監督にとっては、台風被害を忘れさせる大きなひと言だったようだ。
続けて、
「アイツ(田村選手)の成長を、本当に感じる。学校の授業もそうだけど、ラグビーというスポーツは『子供を大人にする』ってことなんだろう」
ちなみに吉岡監督は、25日から開催される「女子ラグビー」(埼玉・熊谷ラグビー場)へも、高校の女子チームと共に参加する。
「オレも、大変だよ」
と話しながらも、教え子のプレーと成長に大きな勇気をもらったようだった。
(J-CASTニュース編集部 山田大介)