巨人の「弱点」と「課題」、日本シリーズで露呈 今オフの中継ぎ補強は必至

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   プロ野球の日本シリーズ第2戦目が2019年10月20日、福岡・ヤフオクドームで行われ、巨人がソフトバンクに3-6で敗れた。6回までC.C.メルセデス投手(25)、高橋礼投手(23)の両先発による投手戦となったが、巨人は7回に3点を失うと続く8回も3失点。9回に3点を返したものの、同点に追いつくことが出来なった。これで2連敗となった巨人は、22日から本拠地・東京ドームでの3連戦で逆転を目指す。

   0-0で迎えた7回。2番手としてマウンドに上がった大竹寛(36)は、先頭アルフレド・デスパイネ(33)を3ゴロに打ち取るも、これを山本泰寛(26)がファンブル。続くジュリスベル・グラシアル内野手(34)にヒットを許し、無死1、3塁から松田宣浩内野手(36)にバックスクリーンまで運ばれ3失点。結局、大竹は1死も取れずにマウンドを降りた。

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中継ぎが持ちこたえられず日本シリーズ2連敗

   8回途中からのマウンドとなった高木京介投手(30)は、1死1塁の場面で福田秀平外野手(30)に2ランを浴び、ソフトバンクにダメ押しされる。この日は、先発メルセデス以降、大竹、桜井、高木と繋ぎ、この3投手がそれぞれ一発を浴びた。大竹に関しては失策がらみで不運な面もあったが、メルセデスの好投に救援陣が応えることが出来なった。

   山口俊(32)、千賀滉大(26)の両エースが先発したシリーズ第1戦目もまた、巨人の中継ぎ陣がソフトバンク打線に打ち込まれた。巨人は2点ビハインドの7回、マウンドには2番手スコット・マシソン(35)が。マシソンは松田に2塁打を許し、1死3塁の場面で早くも降板。3番手・田口麗斗(24)が四球でさらにピンチを広げ、2本のタイムリーなどで4点を失った。

   昨オフ、野手の大型補強に成功した巨人だが、投手陣では岩隈久志(38)、ライアン・クック(32)の補強にとどまり、中継ぎ陣補強は残されたままだった。シーズン途中に2度のトレードを行い、3人の投手を獲得し、海外から新守護神としてルビー・デラロサ(30)の獲得に成功。だが、補強した投手の中で結果を残したのはデラロサと、日ハムからトレードで加入した鍵谷陽平(29)くらいで、日本シリーズでも2人はベンチ入りしている。

FA市場を見てみると...

   5年ぶりのリーグ優勝を果たした原巨人だが、日本シリーズでは課題の中継ぎが苦しんでいる。先発が試合を作るも、2番手、3番手が続かない。今シリーズでの6回以降の失点は、第1戦目が5点、第2戦目が6点。この数字が示すように明らかに救援陣がソフトバンク打線につかまっている。シリーズの行方はまだ分からないものの、今オフは中継ぎ陣の補強が最重要課題となりそうだ。

   今オフの国内フリーエージェント(FA)市場をみてみると、FA権を有する注目のリリーバーは、ロッテの益田直也投手(29)だ。セットアッパー、クローザーの経験を持つタフな投手で、複数の球団が熱視線を送っている。日本シリーズ中ということもあり、巨人に目立った動きはないものの、益田が権利行使を表明すれば、巨人が獲得に名乗りを上げる可能性はある。

   昨オフの大型補強で強力打線を作り上げ、5年ぶりのリーグ優勝を果たした原巨人だが、日本シリーズ第2戦目にして「弱点」と「課題」が浮き彫りになった。このままソフトバンクの強力打線に飲み込まれてしまうのか。巨人は逆転日本一をかけて、22日から東京ドームでの3連戦を迎える。

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