ラグビーワールドカップ(W杯)日本大会の準々決勝、日本‐南アフリカ戦が2019年10月20日夜、都内の東京スタジアムで行われる。この準々決勝を前に、
「ブライトンの奇跡は『消し去った』、南ア指揮官が日本戦の必勝誓う」(10月15日AFP、日本語記事)
と「ブライトンの奇跡」を見出しにとる記事も登場している。
「南アフリカ戦」となると度々言及される「ブライトンの奇跡」。15年のW杯(イングランド大会)で日本代表が南アフリカに勝利し、「史上最大の番狂わせ」と世界を驚かせたのだ。今の日本代表は、世界ランキングも当時より上昇しており状況は異なるが、今回の南アフリカ戦を前に、15年当時の報道ぶりを振り返ってみた。
「歴史的勝利」「大金星」「史上最大の番狂わせ」
AFPと同様に、BBCニュース(日本語ウェブ版)も17日、「ラグビーW杯 強い日本、なにが彼らを変えたのか?」の記事で、「日本と20日に準々決勝で対戦する南アフリカのファンにとって、『ブライトンの奇跡』と呼ばれる前大会の敗北はつらい思い出だ」と言及している。
「ブライトンの奇跡」が起きたのは15年9月19日(現地時間)のW杯イングランド大会の1次リーグでのこと。イングランドの都市ブライトンで行われた日本‐南アフリカ戦で日本が「34‐32」で勝利した。当時の世界ランキングは日本13位、南アは3位だった。
当時の報道(見出し)を確認すると、
「日本、南アに歴史的勝利 ラグビーW杯」(朝日新聞、21日付朝刊)
「日本 大金星 ラグビーW杯初戦 南ア破る」(読売新聞<東京>、同)
「『史上最大の番狂わせ』 ラグビーW杯 日本歓喜 海外も沸く」(読売新聞<東京>、同)
といった見出しが躍っていた。読売見出しにある「史上最大の番狂わせ」は、記事中で「英BBC電子版」が、「ラグビー史上最大の番狂わせ」と報じたことに触れたことを踏まえている。