幹部22人中6人が退陣 第三者委は、関電の疑惑どこまで解明できるか

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報告書は12月下旬に

   今後の焦点は第三者委員会の調査に移る。関電は委員会の独立性を確保するため、委員長に元検事総長の但木敬一氏を選んだ。但木氏は東京電力福島第1原発事故を検証した民間の事故調査委員会委員を務めたことで知られる。

   このほか関電は元第一東京弁護士会会長の奈良道博氏、元東京地裁所長の貝阿弥誠氏を選任。特別顧問には元日本弁護士連合会会長の久保井一匡氏が就任し、弁護士4人で調査に当たる。実際には、この4人を中心に弁護士15人が調査チームを編成するという。

   関電は2日の会見で、会長、社長ら幹部20人が3億2000万円相当の金品を元助役から受け取ったと発表したが、具体的な資金の流れは明らかになっていない。八木会長は元助役から1着50万円のスーツ仕立券2枚を受け取り、実際に使っていた。1人当たり1億円超を受け取った幹部も2人いた。金品の受け取りに際し、関電は元助役に高浜原発関連工事の概算額などの情報を伝えていた。

   関電では元副社長ら3人が、元助役だけでなく建設業者から直接金品を受け取っていたことがメディアで報じられている。関電が発注した原発の建設費や管理費など「原発マネー」が地元の建設業者を経て、関電幹部に還流していた疑いが強まっている。元をたどれば、これらの巨額な裏金は、私たちが支払う電気料金ではないのか。

   第三者委員会が、これらの疑惑をどこまで解明できるのか。但木委員長は9日の記者会見で「容易なことではないが、全容を解明したい」と語っており、12月下旬とされる調査報告書の中身が注目される。

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