台風19号接近時、見慣れぬJAL便がハワイへ... 航空機の「避難先」に注目集まる

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   東日本に大きな被害をもたらした台風19号は、台風が通過した後も交通網に大きなダメージを残した。北陸新幹線では、30編成ある車両のうち10編成が浸水。不通になっている長野(長野市)~上越妙高間の再開後も、運行本数が間引かれることになりそうだ。

   対照的なのが空路だ。台風の前後こそ大量の欠航を出したものの、多くの飛行機が首都圏以外に「避難」。難を逃れたうえ、臨時便を運航して「足止め」された人の足になったりもしている。中でも注目を集めたのは、多くの飛行機がハワイに向かう画像だ。日本航空は飛行機の「避難先」のひとつとしてハワイを選んだことが話題になった。

  • 10月12日未明の様子をとらえた「フライトレーダー24」の画像。普段よりも多くの飛行機がハワイに向かっている
    10月12日未明の様子をとらえた「フライトレーダー24」の画像。普段よりも多くの飛行機がハワイに向かっている
  • 10月12日未明の様子をとらえた「フライトレーダー24」の画像。普段よりも多くの飛行機がハワイに向かっている

「JL8782」「JL8784」「JL8786」「JL8788」って何者?

   ツイッター上では、10月12日未明の太平洋の様子をとらえた「フライトレーダー24」(ウェブサービス)の画像が拡散されて話題になった。台風19号が首都圏を直撃する20時間ほど前のことだ。「フライトレーダー24」は、航空機の位置を表示する機能があり、話題になった画像では、日本からハワイに向かう飛行機の列がくっきりと分かる。特に目立つのが日本航空(JAL)機で、ネット上では「これ、みんな逃げてるの?」といった声があがった。

   JALの場合、日本(成田、関西、中部)とハワイ(ホノルル、コナ)を結ぶ便は1日7往復している。これに加えて、10月12日未明には「JL8782」「JL8784」「JL8786」「JL8788」といった見慣れない便名が4つ登場。この日は11便が日本からハワイに向かったことになる。

   JALは台風による欠航でハワイから出られなくなった人のために、ハワイから日本への臨時便を10月12日に計3便(成田2便、中部1便)、13日~16日に1便(成田)ずつ運航しており、見慣れない便名の4機について

「台風を避けるための避難でもあり、ホノルル発の便を運航させるためのフェリー便でもあります」

と説明している。

   国内の「避難先」については

「新千歳空港をはじめとする北海道地区や関西、中国、九州の様々な空港等です」

としている。

ANAのA380はハワイで台風過ぎるの待つ

   一方、全日空(ANA)は、19年夏に超大型旅客機のエアバスA380型機をハワイ線に導入したことが話題になったばかりだ。3機発注しているうち、すでに2機が運航されている。この2機は10月12日未明から早朝にかけてホノルルに到着し、台風通過後に成田に戻った。そのうち初号機の「JA381A」は、10月14日に臨時便として成田-ホノルルを往復。それ以外にもボーイング787型機による臨時便1便がホノルルから成田まで運航された。「避難先」については、

「羽田から20機程度、成田から15機ほどが避難しました。避難先として一番多いのが関西や新千歳でそれぞれ15機ほど避難しています」(広報部)

と説明。ただ、大型機を福岡に避難させるために、福岡に駐機している小型機を地方に「玉突き」で避難させたケースもあり、一概に「台風で何機」とは説明しにくい、ともしている。

   これ以外にも、両社は羽田-富山線(ANA)、小松線(JAL、ANA)で臨時便を出したり大きいサイズの機材に切り替えたりしている。北陸新幹線の不通を受けた対応だ。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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