東京都台東区の避難所がホームレスを受け入れなかったことについて、お笑いコンビ「おぎやはぎ」の小木博明さん(48)らによるテレビでの発言が話題になっている。
小木さんは、受け入れに関して「(避難所に)来ている方たちは嫌ですよ」などと述べた。ネット上では、その真意を巡って、賛否両論の議論になっている。
「臭いとか気になるかもしれない」
「ぶっちゃけ、住民の方々の中にお子さんを抱えている方々とかだと、『そういう方と一緒にされるのはちょっと...』という声があることも事実なんですよ」
小木さんの発言があったのは、2019年10月16日放送のフジテレビ系情報番組「バイキング」で、司会の坂上忍さん(52)がこう指摘したときだった。
避難所では、住所がある区民だけを対象にしていることを理由にホームレス男性2人の受け入れを拒否し、15日になって服部征夫区長が「対応が不十分だった」などと謝罪する事態になっていた。
坂上さんの指摘に対し、水曜パーソナリティのおぎやはぎ小木さんは、
「来ている方たちは嫌ですよ、それは。ホームレスの人が来てもらっちゃったら。怖いじゃない、だって、何されるか分からないし」
と発言した。
他の出演者からは、普通の人でも何かする人はするとの声も出たが、小木さんは、「そうかもしれないけど、やっぱちょっとね」と反応した。
坂上さんは、出演者アンケートで受け入れ反対としたのは、小木さんと相方の矢作兼さん(48)だけだとし、自身も小木さんらと意見は違うと明かした。
これに対し、矢作さんは「迷うよね」として、「臭いとか気になるかもしれないし、『ちょっと悪いけど、別のところで』とか色々考えちゃう」と説明した。
「ホームレス迫害を助長しかねない」との指摘も
小木さんはさらに、避難所で一般の人たちが一緒になった場合について、次のように話した。
「プライベートもないし、自分のグレード下げるわけじゃないですか。今までのレベルからね。でも、ホームレスの方は、逆にアップグレードするわけじゃないですか、そこから」
この発言に他の出演者らから苦笑が漏れると、小木さんは、こう付け加えた。
「それなんか、『ずるくない?』ってなっちゃわない?今まで屋根のないところに住んでいたのが、急に災害となったら屋根がある...」
他の出演者からは、「いや、命がかかっているんですよ」「人命優先では?」と反論が出ると、小木さんは、「他の人にも被害がいっちゃうから、ホームレースの人は」と持論を曲げなかった。
矢作さんは、「避難所で、こういう会話が行われるわけよ。入れたい人と入れたくない人の」と説明し、これには、坂上さんも「そうだね」とうなずいていた。
小木さんらの発言は、放送後にツイッター上などで話題になり、様々な意見が寄せられている。
疑問や批判が次々に出て、「グレードが低い身分は避難所使ったらダメなわけ?」「ホームレス迫害を助長しかねない」「自分がその立場になっても言えんのか?」といった声が上がった。
一方、小木さんらの意見に共感する向きも多く、「これは綺麗事じゃないでしょ」「区民の本音やろ」「小木の言う事が現実だよ」などと書き込まれている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)