自動運転に遠隔操作も 20周年のCEATEC、展示に見える日本社会の課題

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   IT(情報技術)見本市として知られる「CEATEC(シーテック)」が2019年10月15日に千葉・幕張メッセで開幕するのを前に、展示の一部が10月14日に報道陣に公開された。

   かつては「家電の見本市」として知られたCEATECだが、16年には、さまざまな機器がネットワークでつながるIoT(モノのインターネット)を中心にした展示にシフト。19年は、高齢化にともなう人手不足を背景に、自動運転バスや遠隔操作ロボットなどの展示が目立った。

  • CEATEC会場にお目見えした自動運転バス。1.5キロの公道コースを15分ほどかけて走る
    CEATEC会場にお目見えした自動運転バス。1.5キロの公道コースを15分ほどかけて走る
  • ANAホールディングスは「アバター」を活用した構想を発表。後ろのタブレット端末を持った客室乗務員(CA)が、手前のアバターを操作している
    ANAホールディングスは「アバター」を活用した構想を発表。後ろのタブレット端末を持った客室乗務員(CA)が、手前のアバターを操作している
  • CEATEC会場にお目見えした自動運転バス。1.5キロの公道コースを15分ほどかけて走る
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パナソニックはブース撤退、ソニーは医療分野に特化

   今回で20回目となるCEATECでは787社・団体が出展するが、新型テレビの展示が花形だったのは「今は昔」。パナソニックは初めてブースの出展を見送った一方、ソニーは13年以来6年ぶりに出展。ただ、そのテーマは「ソニーのテクノロジー × メディカル/ライフサイエンス」。手術用の映像システムや細胞分析装置など、医療分野に特化し、テレビなどの家電は扱わない。

   今回のテーマは、「つながる社会、共創する未来」。20周年特別企画のひとつとして、自動運転バスの実証実験が行われる。ソフトバンクグループのSBドライブ社が所有する、仏ナビヤ社製の車両「ナビヤ・アルマ」を使用。運転席や前後の区別がなく、保安要員の2人を含めて11人が乗れる。最高速度は時速18キロで、幕張メッセ周辺の公道約1.5キロを15分ほどかけて走る。タブレット型の端末をタッチするだけでスタートし、1か所ある旧式の信号以外は、赤信号で自動的に止まったり青信号で発進したりする。会期中は1日6便運行。現地で整理券をもらえば一般の来場者も体験できる。

   三菱地所は、警備ロボット「SQ-2」、AI清掃ロボット「Whiz(ウィズ)」、自動運搬ロボット「Marble(マーブル)」を展示。いずれも実際に導入したり、実証実験が進んだりしているロボットだ。ロボットが実際に活躍している様子を見せることで、今後の「街造り」の形を示したい考えだ。

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