書店チェーン大手「ジュンク堂書店」の店舗ツイッターが他社の雑誌企画を紹介しながら、「女子旅ばかり意識して、つまらない台北特集ばかりだった」などと投稿したことについて、「不適切なツイート」だったとして謝罪した。
ツイートをめぐっては「女性蔑視」「女性が旅行することや、ガイドブックを買うことを小馬鹿にしてる」などと批判が相次いでいた。
「その文言を入れた理由は?」と批判が
投稿があったのは2019年10月4日。ジュンク堂書店プレスセンター店(東京都千代田区)が、
「女子旅ばかり意識して、つまらない台北特集ばかりだったが、『東京人』が2014年『東京人的台湾散歩』で、日本統治時代の建築に続き、今回はY字路、暗渠、リノベーションと興味深い特集を組んでくれました」
とツイートした。
3日発売の『東京人』11月号(都市出版)は「台北ディープ散歩」と題した特集を組んでいる。台湾の深い歴史を楽しむ歩き方を紹介しており、暗渠やY字路などのスポットを紹介。識者インタビューを交え、約80ページにわたってさまざまな角度から新たな見方を提示している。
どの雑誌を念頭に置いたかは不明だが、「女子旅」ばかり意識して「つまらない」と表現した上記ジュンク堂の投稿に対しては、
「えーっジュンク堂までこんな女性蔑視を表に堂々と出しちゃうんですか?」
「あなた方にとって女性が旅することは一重につまらないんですか? ぜひお答え頂きたいですね」
「この書き方だと 女子旅=つまらない 台北特集=つまらない 東京人=つまらない と読めるので、全方位的に失礼ですね」
「『女子旅ばっか意識して今までつまらない台北特集』ってその文言を入れた理由は?女性が旅行することや、ガイドブックを買うことを小馬鹿にしてるからだよね?」
と批判が相次ぐことになった。
謝罪・削除も...「不適切」とはなにか、疑問の声
ジュンク堂書店プレスセンター店のツイッターは7日午前、上記投稿を引用しながら、
「不適切なツイートを行ってしまい、申し訳ありません。当該のツイートについては本日閉店をもって削除させていただきます。スタッフ一同、再発防止に努めます」
と謝罪した。実際に投稿8日朝までに削除されている。
しかし、削除にあたって具体的な説明がなかったため、この投稿に対しても
「何が不適切だったのか説明せずに削除するのって、単になかったことにしたいだけでは?? 旅行好きの女性の一人として非常に悲しいし憤っていますよ」
「当該ツイートをされた方のお考えが気になります」
「こんな宙ぶらりんで終わらせるのか?」
など疑問の声が寄せられている。一方で、「マイナーな内容の特集でも世に広めたいという姿勢は書店員として評価できる」といった声もある。
J-CASTニュースは8日から10日にかけ、丸善ジュンク堂書店(本社・東京都中央区)に対し、どういう点で「不適切なツイート」と判断したのか、問題視された投稿は元々どういう趣旨だったのか、再発防止策としてどのようなことを考えているか、などについて取材を試みたが、「広報担当の部署を置いておらず答えられない」として回答は得られなかった。
(J-CASTニュース編集部 青木正典)