「軽さ」は勝村さんの神髄!?
そんな「軽い」加地を作り出しているのは、演じる勝村さんの持つ「軽妙さ」、だろう。その力は勝村さんの俳優人生の早い段階から遺憾なく発揮されていた。勝村さんが長年にわたって出演した大幸薬品の「セイロガン糖衣A」のCMの初期のバージョンでは、勝村さんの演技が話題を呼んでいた。日本語を話さない電話の相手に対し、「ポンポントラブル、セイロガン糖衣A! イエス、イエス」と、英語(?)で効能を伝えるバージョンは、視聴者から大きな注目を浴びたのだった。
また、部下にセイロガン糖衣Aを飲むための水を要求すると大量の水をかけられるバージョン、さらには、「僕と一緒に夜明けの正露丸糖衣Aしない?」と、女性を誘うだらしない雰囲気を炸裂させたバージョンなど、やはり、その「軽さ」を存分に発揮していた。今やベテランとなりながらも、良い意味での「軽い」味を失わない勝村さんの才能が、加地という役を演じる上での最大の原動力になっているのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)