女優の高岡早紀さん(46)が主演する「リカ」(フジテレビ系)の第1回が、2019年10月5日深夜に放送された。
小説家の五十嵐貴久さんの「リハーサル」「リカ」(幻冬舎文庫)が原作。年齢をはじめとする全ての個人情報を詐称する「永遠の28歳」の雨宮リカ(高岡さん)が、周囲を巻き込みながら奔放な恋愛劇を繰り広げる様子を描く。第1回では高岡さんのメイクシーンに始まり、年齢を怪しまれつつも仮採用される様子などが描かれたが、視聴者が注目したのは、やはり、リカの「自称28歳」という設定だ。
キツいがゆえにキャッチーな年齢設定
初回から、そのミステリアスな役どころを遺憾なく演じている高岡さん。そのためか、ネット上では視聴者からの「高岡早紀に28歳の役は無理がありん?」といった声が続々。また、「高岡早紀の28歳設定はアウトやろー」と難じる声もあるほどだ。
だが、同作に登場するのは「自称28歳の女」。しかも、実年齢46歳の高岡さんが演じているということは、作中での本当の年齢は恐らく28歳よりも上。ドラマは当然にフィクションだが、そのフィクションの中でも虚構の年齢である以上、「無理がある」ように見えなければならないのは明らかだ。ゆえに、ドラマの中での高岡さんの姿は非常に正しいともいえる。
このためか、視聴者の声としては前述のものに交じって、「きのうリカっていうドラマみたけど高岡早紀28歳設定はキツくて笑った」と、その設定を楽しんだとする声も多数。「高岡早紀さんが28歳役をやってんのか...これはつよい」「ホラー感あって好き」と、年齢のギャップが見事に昇華していると指摘する声も上がっている。
前クールでは、深田恭子さんの「年齢」が話題に
同ドラマで高岡さんが演じたのは作中でも虚構の年齢の女性だったが、前クールでは、やはり、フジテレビ系で「年齢」に関する話題が盛り上がったドラマがあった。「ルパンの娘」だ。
同作では女優の深田恭子さん(36)が主演を務めたが、その深田さんが演じた主人公・三雲華は年齢の設定こそなかったものの、作中の状況から20代後半の年齢もありうる役柄だった。最大で10歳前後の年齢幅が想定される役どころだったが、深田さんは主人公を「何の違和感もなく演じきり、視聴者から絶賛の声が上がったのは記憶に新しい。
一方、「リカ」では、年齢にまつわるその絶妙な「違和感」が視聴者の注目を浴びている状況だ。「作中でその年齢に見える」ことで絶賛された深田さんと、「作中でその年齢に見えない」ことで絶賛された高岡さんだが、方向性こそ違えど、2人は共にある意味で年齢を超越した存在。そう考えると、今クールでの高岡さんのさらなる活躍ぶりが、ドラマにおける新しい年齢設定のあり方を指し示すことになるかもしれない。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)