38-19。
2019年10月5日に行われた「ラグビーW杯2019日本大会」で、日本代表(世界ランク8位)はサモア代表(同15位)に勝ち、「勝ち点14」とした。再び、アイルランド代表(同4位)を抜いて「プールA 」の暫定首位となった。だが、目標とする「8強」以上を決めたわけではない。次のスコットランド(同9位)戦(13日、横浜国際競技場)で引き分け以上ならば、初の「ベスト8」が決まる。
スコットランド戦を勝つには何が必要なのか。元日本代表HO(フッカー)の坂田正彰さんに聞いた。
「勝って当たり前、という雰囲気の中で...」
サモア戦、日本代表は序盤から、世界でもトップクラスに入る「スーパーブーツ」田村優選手のPG(ペナルティー・ゴール)で着実に点を重ねていった。しかし、なかなかトライが奪えない。フィジカルの強い相手に強固なディフェンスをしいられ、苦戦した。
坂田さんは、
「周囲は、格下のサモアに勝って当然だったと思います。しかし、サモアも日本に負ければ予選敗退が決まっていた。『ここで負けられない』という中での、ぶつかり合いだったと思います」
そんな中、日本代表は試合終了間際、松島幸太朗選手のダメ押しトライを決め、計4トライとした。これでボーナスポイント(BP)が1点加算されたことも大きい。坂田さんは、
「スコットランドには精神的なプレッシャーを与えたでしょうね。日本は『勝ちさえすればいい』のに対して、スコットランドは『4トライ以上で勝たなければならない』という図式になりましたから」
つまり1勝1敗のスコットランドは勝ち点5で、残る2試合で勝利し、かつボーナスポイントを稼がないと日本を上回れなくなったわけだ。かたや日本代表は、田村選手のPGで確実に点を重ねていけば、ノートライでも行ける...といった考えだ。