子ども目線にした「2つの狙い」
J-CASTニュースでは10月3日、西江氏に話を聞いた。
「世の中の負を引き上げる」を大きな理念として、同社をほかのメンバーらと一緒に19年1月に設立した。西江氏は、「マイナスをフラットにする幸福に価値を感じる」と説明。「マイナスの捉え方は人それぞれですが、ぼくが感じるマイナスをフラットにする幸福はものすごく大きい」と語る。「例えばわかりやすいところだと、病気が治る、貧困が改善される、普通の生活に戻れるなどに価値を持っているところが理念として大きい」。
18年に横浜市で起きた虐待事件の関係者にも話を聞いた。実例を扱ったのは、「自分事として捉えてもらえる狙い」からだ。
実際にVRで動画を見ると、両親役の人物が「迫ってくるような」感覚を覚えるのも特徴。「怒鳴りつけたりする時も(演者さんに)カメラに近づいてもらって表情を見せるような、圧迫感を持たすような仕掛けはしています」。
コンテンツの狙いは、「惨事の早期発見」。西江氏は、子ども目線にした狙いを2つ挙げた。
「1つは、実際に虐待をしている当人の周りの人にインパクトを与え、虐待を気づかせるところ。もう1つは、虐待行為の通報や(子どもたちに)手を差し伸べる一歩を踏み出せるように、そんな思いを込めています」