子ども目線で「虐待」体験 VR動画を見ると...迫りくる「親」に恐怖した

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   児童虐待の様子を子ども目線で再現した動画コンテンツ「児童虐待体験VR」の試作版がネット上で公開され、大きな反響を呼んでいる。

   虐待を身近に感じてもらい、意識の向上や早期発見につなげようと、映像制作会社「WESTE & Co.(ウェスト アンド カンパニー)」(横浜市鶴見区)が作った。同社代表取締役の西江祐哉氏(36)は、J-CASTニュースの取材に「少しでも現実味を持って体験できるコンテンツであれば」と語る。

  • 動画のキャプチャー画像(WESTE & Co.提供)
    動画のキャプチャー画像(WESTE & Co.提供)
  • 代表取締役の西江氏(2019年10月3日編集部撮影)
    代表取締役の西江氏(2019年10月3日編集部撮影)
  • 動画のキャプチャー画像(WESTE & Co.提供)
  • 代表取締役の西江氏(2019年10月3日編集部撮影)

「いいから早く食べなさいよ!」「母ちゃんと一緒にマジ殺すぞ」

   試作版動画は、2019年9月27日に一般向けに公開した。同社の社会活動プロジェクトの第1弾として、動画を試作。「最も心を痛める社会問題」である児童虐待を扱った。

   長さは、6分54秒。2018年に横浜市で起きた幼児虐待事件を再現している。3つのシーンで展開。最初のシーンは、両親役の2人から「いいから早く食べなさいよ!」「お前も一回外出ろ!」などと大声で怒鳴られる。2つ目では、父親役からベランダで手にタバコを押し付けられたり、「母ちゃんと一緒にマジ殺すぞ」などと脅され、「ここにずっといろ」と命じられたりするシチュエーション。3つ目には、両親役から「おいしいよ」「飲んでみ」などと言われ、洗剤を飲まされる場面が続く。

   ヘッドマウントディスプレー(HMD)を使って視聴すると、「両親」が実際に「威圧」してくるような動画が目の前で再生される。

   記者もHMDを装着してみると、スマートフォンで見るのと比べて奥行きを感じた。目の前に迫る「親」の立体的な映像や耳を突き刺すような「怒鳴り声」が相まって、見る側に「恐怖」を感じさせ、「親」の顔から思わず眼をそむけたくなる。もちろん、本当の虐待体験はもっと悲惨で想像は及ばないと思うが、目の前にいる「親」が攻撃的に迫ってくるような圧迫感は受けた。

   ネット上に公開された動画は大きな反響を呼び、「VRのヘッドセットつけて見たけど怖くて3分持たなかった」「めっちゃ怖かった」などの声が寄せられた。

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