「自ら神のごとき口コミに迷惑」「評価は結構です」――。千葉市の九州料理店が、飲食店情報サイト「食べログ」の一部の利用者に入店拒否を命じた張り紙が、SNS上で注目を集めている。
店主は取材に対し、「事実無根な書き込みが多くてとても困っていた」と掲出の背景を話す。
「食べログヘビーユーザーは傍若無人」
福岡県出身の男性が経営する九州料理店。もつ鍋、酢もつ、馬刺しなど九州の名産を中心に揃え、地酒も豊富だ。飲食店の口コミサイトでは高評価が目立つ。
店が話題となったのは、店舗に掲出する「お願い」と題した張り紙によってだ。大きく「当店は食べログへの掲載をお断りします」と書かれ、以下のように続く。
「食べログユーザー会員は出入り禁止です。食べログヘビーユーザーは傍若無人、独善的、自ら神のごとき口コミに迷惑しまして禁止します。大切なお客様に評価していただきますので、食べログやくざの評価は結構です。食べログみかじめ料のお支払いお断り!(以下略)」
料理研究家の男性が2019年10月1日、「このお店トガってるなー、嫌いじゃない」とツイッターで張り紙を紹介すると広く拡散され、さまざまな意見が寄せられている。
店主の外見を揶揄する口コミも
店主は2日、J-CASTニュースの取材に、掲出の背景を「事実に基づく悪い口コミに対しては真摯に対応していますが、事実無根な書き込みが多くてとても困っていたからです」と話す。
店主によれば、「ポテトサラダを頼んだらきゅうりが一本のっかって出てきた」と虚偽の書き込みや、「80年代のBGMはセンスない。70年代じゃないとダメだ」との理由で低評価を付けられたという。
ほかにも、「すべてのメニューに値段を書いているにも関わらず、『会計の時に予想より3割高かったからガッカリ』とか、私の外見がコメディアンの〇〇に似ていると書かれました」
食べログの運営会社に相談したところ、これらの口コミは削除された。しかし、投稿者は逆上してエスカレートした内容を書き込み、評価もより低くされた。また、別の投稿者から「俺に逆らうと店の評価がどうなっても知らないよ」との旨のことを言われた経験があると明かす。
店主は取材の最後、「そもそも食べログに(店の情報を)掲載してほしくない。載せたくない人には載せたくない権利があってもいいのに」とこぼした。