国民民主党の玉木雄一郎代表は2019年10月2日の定例会見で、立憲民主党や衆院会派「社会保障を立て直す国民会議」(社保)との統一会派を結成したことについて「まさに政権交代を目指す環境づくりが一歩前進したと考えている」などと話した。
立憲の枝野幸男代表が「次の総選挙での政権交代を実現すべく、全ての活動を進めてまいりたい」と述べたのとは対照的に、具体的なスケジュール感には言及しなかった。
立憲は「NHK」「あいちトリエンナーレ」「関電」
10月4日召集の臨時国会では、主に(1)消費増税(2)日米貿易協定(3)豚コレラ、の問題を取り上げたい考えだ。一方で、立憲は重点的に取り組む政策課題として(1)NHKの経営委員会が個別の番組に介入した疑いがある問題(2)文化庁が「あいちトリエンナーレ2019」への補助金不交付を決めた問題(3)関西電力役員に対する金銭授受問題、の3つを挙げており、会派内でテーマごとにすみ分ける形になりそうだ。
発足した会派の規模は衆院120人、参院61人で野党最大だ。玉木氏は
「戦闘力を高めて、この臨時国会から臨んでいきたい。まさに政権交代を目指す環境づくりが一歩前進したと考えている。ただ、単に大きな会派を作っただけでは国民の信頼を得ることはできない。この大きな構えを、いかに国民にとって意味あるものにしていくのか、やはり国会での論戦力が問われると思う」
などと意気込んだ。
党別に重視するテーマが異なることについては
「党がそれぞれ違うし、カラーがある党がひとつの会派を組んでいる」
と話し、いわゆる「対案路線」については、「これまでどおりやる」。軽減税率については
「対案として給付付き税額控除とか、そのためにマイナンバーを使って所得の把握をきちんとやって、本当に助けが必要な人に助けが及ぶような仕組みを提案していきたい」
とした。