テーブルチェアに乳児を座らせていたら、いきなり「パン!!」と音がした――。子供・ベビー服専門店「西松屋チェーン」が販売するテーブルチェアを使用中にトラブルが起きたと、購入者がSNSで訴えた。縫製が緩かったため安全ベルトが突然外れ、乳児がずり落ちたという。
同社は同様の報告は過去にもあったといい、原因の特定を進めるとする。
突然「パン!!」という音が
商品は、西松屋チェーンの自社ブランド「Smart Angel(スマートエンジェル)」で2018年4月から販売する「背もたれ付きテーブルチェア」。生後5か月(首、腰が据わった状態)~36か月ごろの乳幼児が対象で、約15キロまで対応する。
問題視されたきっかけは、購入者が不具合の起きた商品を2019年9月30日、ツイッターに投稿したためだ。 ツイートによると、件のテーブルチェアで離乳食を食べさせていたところ、「突然パン!!って音がして」子どもが「ズレ落ち」たという。幸い大事にはいたらなかったが、乳幼児を本体のイスに固定する安全ベルトが外れていた。
この投稿者は、糸がほつれたベルトの写真もツイートしている。
投稿は広く拡散され、消費者の間に不安が広がった。投稿者はその後、西松屋チェーンの相談窓口に問い合わせるも、これまでも報告があったとしつつ、「返金か返品」とされるに留まったとして、対応への不満を漏らすとともに、使用者に「注意」を呼び掛けるなどした。
原因の特定と店頭商品のチェック進める
西松屋チェーン総務部の担当者は10月2日、J-CASTニュースの取材に、「当社といたしましては、この商品が構造上の欠陥のある商品とは考えていません」と話す。
商品は背もたれがない種類を含め23万台販売し、縫製の不具合の報告は今回を含め2件あった。19年4月の最初の報告では、調査したところ「ベルトを通す部分を二度縫いしないといけませんでしたが、一度しか縫われていませんでした」という。
出荷済み商品の抜き取り検査では同様の不具合は確認できなかったため、製造工程を改善したうえで販売を継続していた。
担当者によれば、今回の件では現物を回収して原因の特定を進めているという。並行して、店頭に並ぶ商品のチェックも行っている。
調査結果によっては、商品回収の可能性もあるとした。不具合があった場合、西松屋チェーンの相談窓口(0120―7-24028)まで。