対サモア戦、台風の影響は? ラグビー日本代表に「追い風」の可能性

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   「ラグビーW杯2019日本大会」の「日本―サモア戦」が2019年10月5日、豊田スタジアム(愛知県豊田市)で行われる。一方で2日現在、台風18号が東シナ海を北上中。気象庁によると「九州地方には100~200ミリ程度の雨が予想される」という。

   2日夕方以降には博多の森球技場(福岡市)で「フランス―アメリカ戦」、大分スポーツ公園総合競技場(大分市)では「ニュージーランド―カナダ戦」が開催されるが、どちらも雨の影響は避けられそうにない。

  • 2019年9月28日に行われたアイルランド戦で、スタジアム内の大型ビジョンに映し出されるSO田村優選手。W杯のロゴとクロスオーバーしていく粋な演出だった
    2019年9月28日に行われたアイルランド戦で、スタジアム内の大型ビジョンに映し出されるSO田村優選手。W杯のロゴとクロスオーバーしていく粋な演出だった
  • 2019年9月2日、東京・秩父宮ラグビー場での公開練習に入る田村選手(左)ら日本代表。田村の左手にはスーパーボール? のようなものが握られていた
    2019年9月2日、東京・秩父宮ラグビー場での公開練習に入る田村選手(左)ら日本代表。田村の左手にはスーパーボール? のようなものが握られていた
  • 2019年9月28日に行われたアイルランド戦で、スタジアム内の大型ビジョンに映し出されるSO田村優選手。W杯のロゴとクロスオーバーしていく粋な演出だった
  • 2019年9月2日、東京・秩父宮ラグビー場での公開練習に入る田村選手(左)ら日本代表。田村の左手にはスーパーボール? のようなものが握られていた

サモア主将「石鹸でパスを回しているようだった」

   ところで、日本と同組の「スコットランド―サモア戦」が9月30日、神戸市御崎公園球技場(兵庫県神戸市)で行われ、スコットランドがサモアに完封勝ちした。

   同スタジアムは、開閉式の屋根が特徴だが、今回は閉められた状態で試合が行われた。関係者によると「湿度が高く、まるで蒸し風呂のようだった」という。両チームとも「ラインアウト(タッチに出たボールを投げ入れる行為)」のたびに、タオルでボールを拭いていたが、それでもハンドリングエラーを連発した。

   試合後、サモアのNO・8ジャック・ラム主将は「ボールが滑りやすくて、まるで石鹸でパスを回しているようだった」と報道陣に話している。

   10月5日に開催される「日本―サモア戦」に話を戻そう。開催地である愛知県の台風による影響はどうなのか? 気象庁に聞くと、

「前日4日までは雨が降ると予想されます。ただ、試合は5日の夜ですよね。その時までには、アスファルトも乾いているような状態でしょう。また、今どきの競技場は『水はけ』がいいと聞いていますので、足元の問題はほとんどないかと思われます」

   一方で、

「5日の愛知県の最高気温は29度ぐらいまで上がると考えられます。当然、高温多湿な状態になる可能性が高いです」

   つまり「スコットランド―サモア戦」のようなハンドリングエラーが多発することが、大いに予想される。

雨や高温多湿の中でのセオリーは...

   ラグビーは、「晴れや曇りの日」と「雨や高温多湿、雪...といった日」で、おのずと攻め方も変わってくる。

   まず、天気がいい場合はパスミスが少なくなり、両チームとも意図した攻撃や守備ができる。自分たちが立てた作戦に近い形で勝負ができることが多い。

   しかし、荒天の場合は、なかなかそうはいかない。ボールが滑りやすく、足元も緩い。この場合はどうすればいいのか? というと「キックを有効に使う」ということだ。

   キックは、味方のボールを相手に渡してしまう行為でもあるが、荒天の場合は相手のキャッチミスといったエラーが起こることも多い。日本代表には「不動の10番」と言われる田村優選手が、正確なキックでゲームメイクをしてきている。

   田村選手のキックが有効に作用すれば、エリアマネジメントとはじめ、相手のミスを誘発できる可能性も出てくる。

   田村選手のキックに注目して試合を観戦したい。

(J-CASTニュース編集部 山田大介)

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