内部昇格か、それともあの...
また、約70年を誇る球団の歴史の中で、2度にわたって監督を務めたのはわずかに2人だけ。広島の2代目監督・白石勝巳氏(1954年~60年、1963年~64年)と前述の山本氏(1989年~93年、2001年~05年)がその2人である。山本氏が監督復帰するまでに7年間を要しており、その間、2人の監督が指揮を執っている。この前例を踏まえると、前任者の野村氏の復帰の可能性は決して高いとはいえないだろう。
過去の監督就任の「条件」を参照すると、広島の監督に求められるのは、指導者としての実績と、現役時代に広島のユニフォームに袖を通した者。そして、これまで一度も広島の監督になったことがない人物が候補に挙がる。過去には、緒方監督をはじめとし、内部昇格した監督も多く、いまだ監督経験のない高信二ヘッドコーチ(52)や佐々岡真司投手コーチ(52)も候補となるだろう。
そして、この「条件」に当てはまる人物がもうひとりいる。阪神の前監督で球団OBの金本知憲氏(51)だ。指導者としての実績、広島では11年にわたってチームの柱として牽引し、「知名度」は全国区。ただ、2002年に球団としこりを残したままフリーエージェント(FA)で阪神に移籍した経緯もあり、監督してのカムバックの可能性は...。いずれにせよ10月17日にはドラフト会議が迫っており、チームの再編は急務となる。