14106=愛してる、じゃあ389-334は? 時代映した「ポケベル語」を振り返る

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進化と難解化と

   先に書いたように、ポケベルは当初、ビジネスパーソンが主なお得意様だった。1990年6月末時点では、契約の9割以上がビジネス目的だったという。しかしこのころから、各社は若者をターゲットに据え、白やピンクなど、カラフルな端末が目立ち始める(朝日90年9月1日付夕刊)。

   これを受けて92~93年ごろには、女子高生などを中心にポケベルが本格的に流行し始める。93年にはドラマ「ポケベルが鳴らなくて」(日テレ系)も放送された。こうした中で自然発生的に生まれたのが、「ポケベル語」だ。94年には『ポケベル暗号BOOK』(双葉社)が発売され、ベストセラーになった。ここから、1000万台を超える契約数を記録した96年ごろまでが、ポケベル全盛期だ。

   だが、この全盛期のポケベル語はかなり「難解」だ。竹書房から刊行されていた『ポケベル生徒手帳』(94年)『ポケベルおしゃべりノート』(95年)から抜粋する。

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