「2in1」にシフトした印象
今回の機能追加を見ると、iPadのライバルは、単体のタブレットから、キーボードを付けてノートパソコンのような使い方ができる、いわゆる「2in1」へと移していこうとしているように感じられる。実際、19年9月30日発売の新型iPadは、「どんなコンピュータにも似ていないコンピュータ」を売り文句にしている。
これまで廉価版のiPadは、純正のカバー型キーボードである「Smart Keyboard」に対応してこなかった。対応するワンランク上のiPad Proは9万円台~とあって、「ちょっと文字入力したいな」との動機では手を出しにくかったが、今回は廉価版モデルも対応。あわせて5万円台で環境を整えられる。
2in1の分野で一歩先を行っているのが、マイクロソフトのSurface(サーフェス)シリーズだ。こちらも純正のキーボードカバーがあるが、たとえば「Surface Go」だと、あわせて8万円ほどになる。Windowsのアプリを使う必要がなく、文字入力がメイン用途だった場合には、iPadを選ぶ人も多いだろう。
ノートパソコンだと厚くて重い。かといって、スマホやタブレットだと、仕事をするには使いづらい――。そんなニーズに対して、新しいiPadは選択肢のひとつになる。筆者のように、日常的に文章を扱う仕事なら、サブツールとして持っておいてもよさそうだ。
(J-CASTニュース編集部 城戸譲)