日本人はなぜ「リップル」が好き? 投資家人気の背景と、その将来性は...

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多数の億り人が誕生した「成功体験」も

   XRPはカナダ人のウェブ開発者によって考案され、2013~14年頃から世に出始めた。当時の値段は、1.0円未満。通貨の信ぴょう性も、価値も数多にある草コイン(知名度の低い仮想通貨)と相違なかった。

   風向きが変わったのは2017年5月。リップル社が、価格の乱高下を防ぐためにロックアップ(編注:仮想通貨を市場に出さずに凍結させ、売買できなくすること)を決めたタイミングだ。

   同社は同年12月に総発行枚数の約半分に当たる550億XRPのロックアップを完了した結果、XRPの価格はバブルの勢いにも乗って急騰。17年4月時点で4円ほどだった価格は18年1月に400円台に到達した。100倍に及ぶ暴騰により、大物実業家の与沢翼氏を筆頭に多くの日本人投資家が巨額の富を獲得。この時の成功体験が、現在の"リップル信仰"の元になっているとみなされている。

   ただ、XRP、リップル社を巡っては複数の問題と不安要素を抱えており、単なる「信仰」で終わってしまう可能性もある。

   すでに指摘があるように、XRPの利用義務があり、「xCurrent」に並ぶ国際送金システム「xRapid」を利用する企業・金融機関は約20社にとどまるほか、法廷闘争が続く「XRPは有価証券か否か」という問題も解消できていないままだ。現段階では、XRPの将来性は断言しづらい。リップル社や、XRPを支持するその他金融機関などが今後、問題解消に努めるとともに、XRPの実需の高さを国際送金などの実務を通じて立証し続けられるかが、重要になってくるだろう。

(ライター 小村海)

(4日追記)記事の一部を加筆・修正いたしました。

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