岡田光世「トランプのアメリカ」で暮らす人たち
大統領をにらみつけた16歳グレタ・トゥンベリ

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Make America Greta Again

   どこかで見たようなスローガン?

   Make America Great Again(米国を再び偉大(Great)に)ではなく、米国を再びGretaに、というスローガンが米国で飛び交っている。

   グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(16)は2018年8月、母国スウェーデンで学校の授業をボイコットし、二酸化炭素排出量削減を訴えて、ひとり座り込みを行った。その後も環境問題のために、ストライキを続けた。

   そんな彼女の熱意に世界が動いた。2019年9月20日から始まった一週間はGlobal Week for Future(未来のためのグローバル週間)と名付けられ、20日には世界中で400万人もの若者や大人たちが学校や職場を休み、「Fridays for Future(未来のための金曜日)」と呼ばれるデモを繰り広げた。

  • 国連気候行動サミットで演説するトゥンベリさん(UN photo/Cia Pak)
    国連気候行動サミットで演説するトゥンベリさん(UN photo/Cia Pak)
  • 国連気候行動サミットで演説するトゥンベリさん(UN photo/Cia Pak)

国連サミットで「よくもそんなことを」

   トゥンベリさん自身の25日付のツイッターによれば、これまでに170か国で6383のイベントが行われたという。

   そして、23日にはニューヨークの国連気候行動サミットで、各国の代表を前に演説し、大きな反響を呼んだ。

This is all wrong. I shouldn't be up here. I should be in school on the other side of the ocean. Yet you come to us young people for hope. How dare you! You have stolen my dreams and my childhood with your empty words."
「すべてが間違っているのです。私はここにいるべきではありません。私は海の反対側で、学校に通っているべきなのです。それなのに、あなた方は、私たち若者に希望を見いだそうと集まっています。よくもそんなことを。あなた方はその空っぽな言葉で、私の夢と子供時代を奪ったのです」

   気候行動サミットには、当初欠席する予定だったトランプ大統領が急きょ、短時間ながらも出席した。たまたま通りかかったトランプ氏に向けられた、トゥンベリさんの憎々しげな顔がSNSで拡散された。

   このあとトランプ氏はツイッターで、怒りに満ちた涙ながらの彼女の演説の画像を添え、皮肉を込めて「 a very happy young girl looking forward to a bright and wonderful future(明るく素晴らしい未来を夢見る、とてもハッピーな女の子のようだ)」と発言。トゥンベリさんは翌日、自身のツイッターのプロフィールを、トランプ氏のこの言葉に一時的に変更している。

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