プロ野球のペナントレースが残りわずかとなった。セ・パ両リーグの優勝チームが決まり、順位が確定したパ・リーグは、西武、楽天、ロッテの3チームがすでに143試合を終えている。
セ・リーグは3位・広島が2019年9月27日、マツダスタジアムで中日と対戦し、これがシーズンの最終戦となる。シーズン終了を目前とし、各球団の監督らに「続投」の声が聞こえてくるなか、その去就が不透明な監督も。10月5日開幕のクライマックスシリーズ(CS)を控え、各球団は組織刷新に着手し始めている。
9月29日に全日程終了予定のパ・リーグの来季の監督事情をみてみると、西武、ロッテ、オリックスは球団が監督続投の意志を示しており、すんなりと人事が進みそうだ。去就に関してはっきりしないのが残り3球団。2年連続でリーグ優勝を逃したソフトバンクの工藤公康監督(56)とリーグ3位でCS進出を決めた楽天・平石洋介監督(39)、そして2年ぶりのBクラスが確定した日ハムの栗山英樹監督(58)だ。
混乱気味のパの監督人事
一部スポーツ紙では、ソフトバンクは工藤監督に来季の続投を要請する方針と報じられ、工藤監督がこれを受諾すれば「6年目」が決まるという。2年連続でリーグVを逃したとはいえ、シーズン最後まで優勝争いを展開し、2位でCS進出を決めた手腕には一定の評価があり、続投の可能性は高いとみられている。
一方、監督人事で「混乱」の様相を呈しているのが楽天だ。CS進出をかけてロッテと激しく争っている最中の9月18日に一部スポーツ紙で、平石監督の今季限りでの退任の可能性が報じられた。この報道に対して石井一久GM(46)は「非情に失礼な話」とし、シーズン終了後に監督人事に着手する意向を示した。ただ、今季最終戦となった26日には監督の去就に関しての発表はされていない。
栗山監督の去就に関しても大きく揺れている。監督就任8年目の今シーズンは、2年ぶりの5位に沈みCS進出を逃した。ただ、栗山監督はこの8年間で2度のリーグ優勝を果たし、5度Aクラスに導いた。球団としては残留の姿勢を見せるものの、栗山監督が自ら退く可能性も浮上しており、今シーズンの最終戦となる27日の試合後に何らかのアクションが予想される。