俳優の春名風花さん(18)が2019年9月24日、ツイッターを更新し、ハイヒールを履くことについて「野蛮だと思う」と社会学者の上野千鶴子氏(71)が意見を投じたことに異議を唱えた。
「野蛮」との批判に春名さんは「好きでヒールを履いてる人のセンスまで野蛮呼ばわりする行為の方がよっぽど品がないし野蛮」とし、持論を展開している。
「こんな不自然な靴を美しいと感じて履いているなんて...」
発端は上野氏の22日のツイッター投稿。女性がハイヒールやパンプス着用を強制されることに抗議する「#KuToo」運動の一環で、20日付の朝日新聞朝刊に署名つき意見広告が掲載されたことに絡み、「上野も、(編注:上野氏が代表をつとめる)認定NPO法人ウィメンズアクションネットワークも参加しました」と報告した。続けて、
「わたしは重度の外反母趾、ハイヒールの靴は全部捨てました。こんな不自然な靴を美しいと感じて履いているなんて野蛮だと思う」
とつづっていた。
これに反応したのが春名さん。24日、上野氏の投稿を引用しながら、
「好きでヒールを履いてる人のセンスまで野蛮呼ばわりする行為の方がよっぽど品がないし野蛮だわ」
と反駁した。
「あたたかく見守っていてもらえたら嬉しいな」
また、
「『女性らしさや女の子らしさ』を他人から強要されるのも、『女性らしいと言われるハイヒールや、女の子らしいと言われるピンクが好きなこと』を他人から否定されるのも、どちらも他人の権利の侵害だと思うのよ」
とハイヒールに関して持論を展開。さらに、
「抑圧から解放されようとするときに、元からそういうスタイルの人まで抑圧の象徴として憎んでしまうことってあるよね。女の子の清純のアイコンとして黒髪ロングヘアを持て囃す男性が多いと、好きで黒髪ロングにしている女子までが『黒髪ロングヘアの女は男に媚びてる』って悪く言われちゃうみたいに」
「僕は女の子に生まれて良かったと思ってるし、女の子を抑圧から解放してくれた昔の人たちにも感謝してる。だってそのおかげで女の子はスニーカーもハイヒールも履けるし、パンツもスカートも履けるもん。だからその自由を目いっぱい楽しんでいる若い世代を、あたたかく見守っていてもらえたら嬉しいな」
とハイヒールを履く自由についてつづった。
「昔はある程度の場になれば強制だった」として歴史を知ってほしいとのリプライが寄せられると、春名さんは「『見よ、飛行機の高く飛べるを』(主人公のひとり杉坂初江は女性参政権をつくった市川房枝さんがモデル)に出たとき勉強したので、歴史は存じております」とした上で、
「しかし職場のヒール強制を批判するために、その靴を美しいと感じて履いている女性達のことまで『野蛮』等と貶す必要は、どこにもないと思います」
と再度「野蛮」の指摘に異議を唱えた。