ワタナベエンターテイメントは2019年9月24日、同社所属のお笑いコンビ「Aマッソ」がライブ中に、「特定の方のお名前を挙げて、ダイバーシティについて配慮を欠く発言を行った」として、ウェブサイト上で謝罪した。
同社は、「ダイバーシティの尊重が重視される昨今において、Aマッソがライブ中にこれについて著しく配慮を欠く発言を行ったことについて、所属芸能プロダクションとしての監督責任を大変重く受け止めております」としている。Aマッソは、M-1グランプリでセミファイナリストにもなったことがある注目芸人。
「両名のダイバーシティの意識をより高め、徹底するよう、本日講義を行いました」
発表によると、Aマッソは9月22日に出演した「思い出野郎Aチームpresentsウルトラ"フリー"ソウルピクニック」のライブ中に、特定の人物の名前を挙げ、「ダイバーシティについて配慮を欠く発言を行った」。同社は、「お名前を挙げてしまったご本人、思い出野郎Aチームの皆様、当日ライブを鑑賞していらっしゃったお客様、本件について不快な思いを感じた皆様、関係各位に多大なるご迷惑をお掛けしました」とお詫びしている。
同社は、「ダイバーシティの尊重が重視される昨今において、Aマッソがライブ中にこれについて著しく配慮を欠く発言を行ったことについて、所属芸能プロダクションとしての監督責任を大変重く受け止めております」と明かしている。
同社は、Aマッソの2人に対して厳重注意をし、「弊社の指導と共に、弊社顧問弁護士に加えダイバーシティマネジメントを専門とする方々によるサポート、アンチレイシズムを専門とする弁護士からのアドバイスを受け、両名のダイバーシティの意識をより高め、徹底するよう、本日講義」をしたという。今後も、「Aマッソを含む弊社所属タレント及び社員のダイバーシティの意識向上の徹底を図っていくように致します」としている。
当人ら「笑いと履き違えた、最低な発言であった」「本当に無知でした」
Aマッソの2人は同日、ウェブサイト上でお詫び文を発表。加納愛子さん(30)は、「笑いと履き違えた、最低な発言であったと今更ながら後悔しています」「人前に立つ仕事をする人間として以前に、一人の人間として絶対にあるまじき言動であったと思います」と謝罪した。
村上愛さん(31)は、「考えればわかるはずなのに多くの人を傷つける発言をしてしまいました。ネタでは何でも発言していい、人を傷つけていいなどと思ったことはありませんが、今回の発言でそれをしてしまいました」とした上で、「本当に無知でした」とお詫びした。
ワタナベエンターテイメントが24日に出した発表文では、「特定の方」について具体的な言及はなかったが、ライブがあった22日以降からツイッター上では、Aマッソがテニスの大坂なおみ選手に対し、「差別的な発言をした」という趣旨の指摘が相次いでいた。J-CASTニュースでは同日、事務所側にも取材を試みたが、「担当が不在」と明確な回答は得られなかった。
(J-CASTニュース編集部 田中美知生)