田中幸雄氏が注目する巨人の若手3選手 独立リーグ出身の166センチ山川は「面白い存在」

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   巨人が5年ぶりのリーグ優勝を決めた。原辰徳監督(61)が監督復帰1年目にしてV奪回に成功。2019年9月28日のヤクルト戦が最終戦となり、シーズンも残すところあとわずかとなった。10月5日からはクライマックスシリーズ(CS)が幕を開け、9日からファイナルステージがスタートする。

   2012以来の日本一を目指す原巨人だが、ファームでは来シーズンに向けて若手の激しい競争が繰り広げられている。現在、若手では岡本和真内野手(23)、高橋優貴投手(22)らが1軍で活躍しているが、将来の巨人を担う若手選手は...。J-CAST編集部は、一昨年まで日ハムの2軍監督を務めた野球解説者の田中幸雄氏(51)に聞いた。

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山下は守備のレベルアップが1軍昇格のカギに

   千葉・鎌ケ谷スタジアムで行われた巨人-日ハム3連戦(2019年9月21日~23日)を現地で観戦した田中氏は、この3連戦の内容を踏まえた上で巨人の若手有望3選手をピックアップした。田中氏が野手で注目するのは、山下航汰外野手(18)と北村拓己内野手(24)。投手の注目株は山川和大投手(24)だ。

   山下は2018年育成1位の高卒ルーキーで、今シーズン終盤に1軍デビューを果たした。1軍では12試合に出場し、12打数2安打の成績で9月16日の阪神戦を最後に2軍落ちした。田中氏は当初から山下の打撃センスを評価しており、今後、成長につれて体に筋力が付いてくれば長距離ヒッターになる素質があると指摘している。

   一方で山下の守備に関して田中氏は「守備は悪くないと思います。プレーをみてもさばき方もいい。ただ、突出して守備がうまいわけではなく、プロとしては当たり前のレベルです。1軍に上がれば、高いレベルの打撃、守備力が求められます。とくにジャイアンツは選手層が厚いので、1軍でレギュラーを勝ち取るためには相当なレベルアップが必要になるでしょう」と話した。

北村の魅力はパンチ力あるバッティングと振りの速さ

   ルーキーイヤーの昨シーズン、2軍で109試合に出場して打率.270を記録した北村は、今シーズンはここまで2軍で112試合に出場し、打率.290をキープしている。田中氏は「パンチ力があって、振りが速い」と評している。ただ、巨人の内野手は、若林晃弘(26)、山本泰寛(25)、田中俊太(26)、増田大輝(26)ら若手が台頭し、1軍で激しいレギュラー争いを展開。田中氏は、これらの若手と比較して北村はまだそのレベルに到達していないと指摘する一方で、「非情に楽しみな選手」と期待を寄せる。

   そして投手では田中氏は山川を「面白い存在」と評する。山川は2016年の育成3位入団で、身長166センチとプロ野球選手としては小柄なタイプだ。関西独立リーグの兵庫ブルーサンダーズからNPBに入団した経緯を持ち、ストレートのMAXは152キロ。今シーズンは2軍で21試合に登板し、2勝1敗、防御率3.34の成績を残している。

「山川投手はストレートにスライダー、落ちる球を持っている。まだ若いので勢いで投げるタイプに見えますが、投球にある程度まとまりが出てくれば、私は面白い存在になると思います。上背がないのが少し気になりますが、小柄ながらもいい投球をしているという印象を持ちました。ジャイアンツは投手陣の層も厚いので、まずは2軍で実績を残してからでしょう。それにしても将来的に楽しみな選手であることに変わりありません」(田中氏)
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