目の前が「被災地」だと、半日間気づかなかった ある千葉県民が見た台風15号

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「家族が被災しているけど何がどうなっているのか分からない」

   今回の災害の特色としては、被害の大きな地域から情報があまり流れてこず、救援の初動が遅れたということがあります。筆者の地元も当初は中々情報が出てこなかったためか、翌日以降は地元を離れた知人友人たちから「家族が被災しているけど何がどうなっているのか分からない。情報をくれ」という問い合わせが続き、避難所の情報を調べたり給水場所と時間を調べて伝えたりと対応に追われました。

   筆者の地元は東京から電車で1時間圏内のベッドタウンであり、過去の災害でも1週間以上の長期にわたって被災していたのは東日本大震災くらいしか記憶にありません。あの時とは違い、今回は都心では普段通りの生活や業務が営まれており、そのギャップも筆者を始めとした千葉県民を苦しめた側面があると思います。

   またもう一つ付け加えると、なぜ津田沼駅に大行列が出来たのか。それは責任感だけではなく「都内にある会社は、千葉県の状況を考えてはくれない。出社しないとどんな評価をされるか分からない」という恐怖心があったように思えます。

   願わくば災害時には可能であればリモートワークに切り替えるなど、柔軟な対応をお願いしたいと思います。それが会社と社員、双方の利益につながるはずだからです。

(ライター 早川清一朗)

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