ATMは、どこに行くんだろう 「削減」図るメガバンク、「強化」目指すコンビニ...環境変化にどう対応

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キャッシュレスに「寄せていく」新型ATMも

   メガバンクがATM削減を進める一方で、新型機投入へ動くのがセブン銀行だ。「ATM+(プラス)」と名付けた機種を19年9月から順次導入し、20年夏までに東京都内に設置。24年度までに全ATMを置き換える計画になっている。

   「ATM+」の目玉は、「+エリア」と呼ばれる、操作パネル付きの読み取り装置だ。これにより、キャッシュレス決済への対応が強化された。たとえばQRコードはこれまで、操作画面に表示されたコードを、顧客のスマホカメラで読み取る形だった。だが新機種では、スマホに表示させたコードをATMが読み取るため、ユーザーの利便性は高まる。

   「+エリア」では他にも、ICカード式電子マネーのチャージ・残高確認に加え、運転免許証やパスポートといった本人確認書類の読み取りも可能となる。セブン銀行はこれを用いて、来店や郵送が不要な口座開設サービスの実証実験を行うとしている。また、Bluetooth(ブルートゥース)での通信機能も備え、クーポンや利用明細のスマホ配信も可能になるという。お金にまつわるアレコレを「全部入り」にした新モデルが定着すれば、7pay(セブンペイ)での汚名も返上できるかもしれない、

   三菱UFJと三井住友が「旧来ATMのあり方」を問う一方で、セブン銀行は「新たなATMの形」を提案する。方向性は正反対だが、いずれも取り巻く環境の変化を示している。出金だけであれば、駅の券売機や、お店のレジなどに普及しつつある「キャッシュアウト」サービスも強敵になり得る。ATMの明日はどっちだ。

(J-CASTニュース編集部 城戸譲)

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