台風被災地が「専門技術あるボランティア」を募集せざるを得ない理由 「タダでやらすな」で済まない事情がある

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   台風15号で被災した千葉県市原市で「専門技術を持つ無償ボランティア」を募集したところ、インターネット上で議論を呼んでいる。「素人NGのプロ仕様をタダでやれと?」などとして、行政が正当な対価を支払って専門業者に頼むべきだという声が相次いでいるのだ。

   市のボランティアセンターは「対価を払って行政が行うべきという指摘はその通りだと思います」とするも、そのためには手続きなどの関係上「時間」がかかるという点をあげる。「屋根がなくて雨ざらしの方々はその間どうすれば...」。被災地が直面する現実に照らし、ボランティアの必要性を話した。

  • 市原市公式ツイッターが投稿した「専門ボランティア」募集の告知
    市原市公式ツイッターが投稿した「専門ボランティア」募集の告知
  • 市原市公式ツイッターが投稿した「専門ボランティア」募集の告知

批判意見などリプライが460件以上

   市原市の公式ツイッターは2019年9月15日、「【専門ボランティアを募集】屋根に上ってブルーシートを張る専門技術を持っているボランティアの方を募集しています」と呼びかけた。持ち物は昼食や飲み物に加え、「脚立などの高所作業に必要な工具等」さらに「可能であればブルーシートやひもなど」とあげている。

   応募条件は「自家用車で移動ができる」こと。「継続的な活動がありがたいですが、1日からでも可能です」とし、16日から参加できるとしている。活動は雨天中止で、ボランティア活動保険が適用される旨も記載している。

   だが、専門性があって危険も伴う作業にボランティアを募るこの呼びかけには、疑問の声もあがることになった。投稿に対しては、

「これは、きちんと対価を支払ってやるべき」
「国民市民が被災してるのに善意ある人達に丸投げしてボランティアだって。車で動けて、ブルーシート持ってこい、素人NGのプロ仕様をただでやれと。これは、復興事業としてしっかりと契約して進めるべき」
「危険が伴う作業です。さすがにボランティアでやらせる仕事ではないですよ」

などといったリプライが460件以上(20日夜時点)届いている。

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