中日とは2.5ゲーム差、CS逃せば去就問題
今シーズンは開幕5カード連続で負け越し、最悪のスタートを切った。FAで巨人に移籍した丸佳浩外野手(30)の穴を埋めきれず、リーグ3連覇を支えた田中広輔内野手(30)や中崎翔太投手(27)が大不振。フルイニング出場記録がかかっていた田中を起用し続けた指揮官に批判の声が向けられるなど、シーズン途中から采配を巡る鯉党の監督批判がネット上でたびたび巻き起こった。
今オフには主力選手の流出が懸念される。菊池涼介内野手(29)はポスティングシステムによるMLB移籍を熱望しており、すでに会沢、野村祐輔投手(30)が国内FA権を取得済みで、今オフの動向が大いに注目される。また、ドーピング違反で6カ月間の出場停止処分を受けたサビエル・バティスタ外野手(27)の処遇については現時点でどう転ぶは分からないが、最悪、来シーズンは4人の主力が抜ける可能性がある。
悲劇的な逆転サヨナラ負けに緒方孝市監督(50)は「結果は受けて止めている」と話し現実と向き合う。リーグ4連覇が消滅し、4位・中日に2.5ゲーム差まで詰め寄られCS進出を逃せば、指揮官をはじめ首脳陣の去就問題が表面化するのは必至の状況だ。圧倒的強さを誇った広島の姿はどこにもない。このまま「冬の時代」に突入してしまうのか。球団は「改革」に乗り出すのか。広島に残された時間は多くはない。