ラグビーそのものが持つ「多様性」
トークイベントがあった日、プライドハウス東京は、JRPAや東京マラソン財団とそれぞれ、LGBTの差別や偏見をなくしていくことを目的とした協定を結んだ。川村副会長は、「ぼくら自身はこの協定を結んで意識が変わる。こういうものがないと1回のイベント、1回のトークセッションで終わってしまう部分がある」と指摘。その上で「2019年で上がったラグビーへの注目度を維持しつつ、2020(東京五輪・パラリンピック)の期間中もスポーツの競技の中で、ラグビーがこういう価値観をリードして、日本国内でアピールをしていく存在になれるように、というのはすごく大事だと思う。締結自体は、意思の表れ、ぼくらがこういうことを大切にしていく、という意思の表れかなと思っています」。
「プライドハウス東京」コンソーシアムの松中代表は、協定の調印式後、「ラグビーというスポーツ自体、外国人が多かったり、体が大きい選手や小さい選手がいたりする。多様性自体がスポーツの中に入っている」などと語った。
今年は11月4日までだが、来年も東京五輪・パラリンピックに向けた「プライドハウス東京2020」を、都内のどこかに開きたいという。
「世界ではLGBTの方々、特にLGBTのユースの方々がちょっと悩んだとき、困ったときに訪れられる常設の場所があるが、日本ではなかなか存在していません。LGBTセンターと呼ばれるものをレガシー版として日本に残していきたい。ぜひみなさんにも情報発信していただいて、たくさんの方に訪れて頂くような機会にして頂ければ」(松中代表)
プライドハウス東京の開設時間は、13時から18時まで。入場は無料。火曜日は定休日。日本語と英語ができるスタッフが、必ず施設内にいる。当事者がスポーツをする上で直面する困難な事例をまとめた冊子なども置く。トークイベントも開かれる予定だという。
(J-CASTニュース編集部 田中美知生)