「豚の丸焼き」で異文化コミュニケーション
川村副会長は「新しく来る外国人選手とかの文化を取り入れていく」ことを挙げる。「ラグビー選手あるある」として、バーベキューやチームランチ、チームディナーなどがあり、「豚の丸焼きをみんなで食べたりする」という。
「フィジーとか、トンガとか、サモアとか、そういう選手の人たちは結構当たり前にやるんですけど、日本だとかなり珍しい。あれを焼くのに、3~5時間ぐらいかな。ぐるぐる回しながら焼くんですけど、そういう(焼く)間のコミュニケーションもそうだし一緒にやると、たぶん、(相手は)安心感もあるし、ぼくら自身も一緒にやったという思い出にもなる。雰囲気づくりは、ラグビーにはかなりあるのかな」(川村副会長)
閉鎖的だった時代に比べ、「新しく外国人のコーチが入ってきて、少しずつ変わってきた中で、多様性というか、文化をちゃんとつくっていかなきゃだめだよねと変化してきたのも、ここ最近だと思う。継続して、当たり前な形にしていければ」と見解を示した。
「LGBTQコミュニティーと、もっとフレンドリーにするには、具体的にどんなことができるか?」と問われた2人。川村副会長は勉強会を通して「苦しんでいる人たちがいると知ること自体に価値があるかなと思いました」と明かし、「勉強会みたいなものを広めていく、当事者と触れ合っていく」ことが方策だとした。
稲橋選手も、勉強会を経て「考え方は、以前のぼくよりも変わりました」などと振り返った。「アスリートという社会的な立場もあるので、発信力もある。アライ(編注:当事者ではない支援者や応援者)としての部分で、自分自身が発信していくことが大事と感じました」と語り、「僕のこと知っている人が、僕のこと見て、僕がこういうこと考えているって知ってもらえれば、その人たちも考えるようになってくると思う」としていた。