「芸能人の意外性」が愛されるのはプロ意識を感じさせるから
まず、女性芸能人による「おっさんエピソード」など、「芸能人の意外性」が好まれる理由について鈴木氏は、
「これらのエピソードを聞いた視聴者は、その女性芸能人に対し、『汚れキャラを厭わないんだ!』といった『プロ意識』を感じ取り、自らの『秘密』を暴露する姿に好感を抱くのです。加え、虚実が混ざり合っているであろうこの手のエピソードは楽し気な妄想を膨らませるのには最適であり、仕事で疲れて帰ってきた視聴者はこれらのエピソードから明日への活力を手に入れることが出来るのです」
と指摘した。なお、鈴木氏はこれら「おっさんエピソード」と対照的な現象として、お笑い芸人の有吉弘行さん(45)をはじめとする男性芸能人が行う「オバショット」も、「芸能人の意外性」がもたらす楽しさを含んでいると指摘する。
「近年見かける『オバショット』ですが、これは、『女性が年配になると女性らしさを大袈裟に表現したくなる』という傾向をうまく突いたものです。『おばさんがおばさんらしい』というのは何の意外性もないため芸能人のSNSに投稿する価値は低いですが、『男性芸能人がおばさんっぽい』というのは意外性がある上、その妙にナヨナヨした写り方が、『女性が年配になると女性らしさを大袈裟に表現したくなる』という点をうまくイジっているため、それを突いている有吉さんらお笑い芸人には絶賛が贈られるのです」
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)