のび太の「~かしら」は女性的? 言葉の歴史を紐解いてみた

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1940年代の小学校国語教科書にも登場

   「~かしら」を使う人々の層や性差に特徴はあったのだろうか。清水教授は、「江戸末~近代の文献例を見ると、使用者の、社会階層や年齢に、顕著な偏りは、見られてないようです。男女でいうと、早くから、女性が使う例の方が多かったようですが、男性の使用例も、珍しくありません」と解説。一方、興味深い例として、「1940年代の小学校国語教科書(当時は、国定)に、男の子が『~かしら』を用いる例が、幾つか見られます」とあげていた。

   清水教授は、「ネット投稿者が、どういう意味合いで『山の手言葉』という語を用いているのか、不明なところがあります」としつつ、「(明治以降の)「山の手」で多く使われた(=「下町」では余り使われなかった)言い回しである、と解すると、その決めつけは、当たらないでしょう」と指摘。その根拠として、「Twitter上の反応でも、下町地区で使っていた、という声もありますし、文献でも、『山の手』の例とは見なせない例も見られます」と説明していた。

(J-CASTニュース編集部 田中美知生)

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