南アフリカは負けても「勝ち点2」
分かりやすいように、過去2度の日本代表の南ア戦(2015W杯、2019テストマッチ)で考えてみよう。なおテストマッチには「勝ち点」制度はないため、もし存在したらという仮定の話だ。
☆2015W杯=日本 34(3トライ)―32(4トライ) 南ア
日本は勝ったので「勝ち点4」。南アは敗れたものの4トライを奪い、なおかつ2点差での敗戦のため「勝ち点2」
☆2019テストマッチ=日本 7(1トライ)―41(6トライ)南ア
(もし勝ち点制度があれば)日本は敗れ、かつ4トライ以上でも7点差以内でもないため「勝ち点0」南アは勝利した上に6トライを奪ったために「勝ち点5」
ということになる。
話を2015大会に戻すと、日本は3勝1敗だったのにもかかわらず、「勝ち点」の差で決勝トーナメント進出を逃した...ということだ。
こういった方式になった背景には、トライなし、PGやDGのみで試合が決まってしまうというゲームもあるからだろう。ラグビーの醍醐味は、やはりトライだ。多くの観客も、そのダイナミズムを堪能するためにスタジアムへと足を運ぶ。仮に敗れたとしても、豪快かつスピーディーなトライが生まれれば、ファンも見に来た甲斐があるというものだ。
2015大会では「勝ち点」の差で涙をのんだ日本代表――。目標である「8強」以上へ、同じ轍(てつ)は踏めない。
(J-CASTニュース編集部 山田大介)