「2019年ラグビーW杯日本大会」開幕を1週間後に控えた9月13日、東京都渋谷区で、元日本代表の大野均選手&菊谷崇さん(現役引退)のトークショーが行われた。
学年は1つ違い「キンちゃん」「キクちゃん」と呼び合う仲だが...
大野選手は、日本代表最多となるキャップ「98」を保持する1978年5月生まれの41歳。スクラムの第2列LO(ロック)で、今もトップリーグ(TL)東芝の現役として活躍している。192センチ、105キロ。ラグビーというハードなスポーツにおいて41歳で現役というから、驚異だ。
一方の菊谷さんは1980年2月生まれの39歳で、代表キャップ「68」。奈良県の御所工業高―大阪体育大―トヨタ自動車、そして日本代表のFL(フランカー)、NO・8として活躍した名選手。187センチ、100キロという立派な体格で、こちらも日本ラグビー界を引っ張ってきた。
東芝とトヨタ自動車。ともにTLで優勝を争う、日本ラグビー界でしのぎを削り合う名門だ。だが、日本代表では苦楽をともにしてきた仲。そんな2人が敵チーム同士で戦うとなった場合、一体、何が起こるのか?
大野選手は、
「その時代は、キクちゃんがボールを持つと、まっすぐ突っ込んで来るんですよ。だから、こっちも『やってやろう』と思って」
菊谷さんも、
「引退したから言えますけど、ボールを持ったら、キンちゃんのところに行っていましたからね。レビューを見ても(スペースが)確実に空いているのに、キンちゃんのところに行っちゃいますからね」
「触れ合いたい」「触りたい」から...
ちなみに「何勝何敗?」という質問が飛ぶと、2人とも、
「五分五分ぐらいじゃないですかね...」
と笑顔をこぼした。
大野選手は、
「敵同士でバチバチ当たるんですけど、ラインアウトで並ぶと笑い合ったり。(ラインアウトは)サインがあるんですけど、駆け引きじゃないですか。だから、ちょっと飛ぶ振りしたり」
菊谷さんは、
「(大野選手と当たると)バチッと止まって、そのまんま終わり。それより、キンちゃんと『触れ合いたい』、『触りたい』から」
会場は大爆笑に包まれた。だが、同じ釜の飯を食べ、攻防戦でしのぎを削り合った2人だからこそ言える、真の「ノーサイド・ゲーム」だった。
(J-CASTニュース編集部 山田大介)