データ重視の「1番中井」も裏目... DeNAは「良い流れを自ら断ってしまった」

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   DeNAの逆転Vが風前の灯となった。DeNAは2019年9月12日、横浜スタジアムで巨人と対戦し、5-8で敗れた。

   今シーズンの「最も重要な試合」と位置付けたアレックス・ラミレス監督(44)は、平良拳太郎(24)に先発のマウンドを託したが、平良は2回途中で無念の降板。以降、4人の救援陣がマウンドに上がり、丸佳浩外野手(30)に4回と8回に本塁打を浴びるなど計8点を失った。巨人との天王山を1勝2敗で負け越し、巨人との差は再び5ゲームに広がった。

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勝負に出たラミレス監督だったが...

   負ければ逆転Vが大きく遠のく一戦に、ラミレス監督は新たな打順を組んだ。前日11日に14安打10得点を挙げた打線をいじり、乙坂智外野手(25)を1番から2番へ。2番の佐野恵太内野手(24)をベンチに下げて1番には中井大介内野手(29)が。11日の試合に出場していなかった中井を1番スタメンで起用する采配で、ラミレス監督が勝負に出た。

   左投手を得意とする中井の1番スタメンは、巨人の先発・高橋優貴(22)対策としての起用だったのだろう。ラミレス監督の期待に中井が応えるべくシーンは2回に訪れた。ネフタリ・ソト外野手(30)のソロ本塁打で1点を返した後、2死満塁の好機で中井が打席に。1点ビハインドで一打逆転の場面で巡ってきた打席だったが、結果は1ゴロ。リードオフマンが流れを止めてしまった。

   この日は故障していた宮崎敏郎内野手(30)が6番スタメンに復帰し、11日には伊藤光捕手(30)も1軍に戻ってきた。戦力は整いつつあったが、指揮官は終盤戦に入ってから1番打者を固定せず、日替わりの打順が続いた。この日の試合は今シーズン最大の勝負所だっただけに、勝負強い梶谷隆幸外野手(31)や好調の佐野のスタメンが予想されたが、指揮官はデータを重視したとみられ、左に強い中井をスタメンに起用した。

CS進出へ2位確保も危うい状況に

   DeNAは10試合を残し、巨人との直接対決は3試合。すでに巨人は優勝マジック「7」が点灯しており、残り試合はDeNAよりも3試合多く、DeNAの逆転優勝は極めて厳しい状況にある。さらに3位・広島とはゲーム差なしで、クライマックスシリーズ(CS)進出へ向けて2位確保も危うい状態にある。

   在京球団関係者は「結果的に中井の1番起用は成功しなかったと言えるでしょう。ラミレス監督はデータを参考にしたかもしれませんが、前日に打線が爆発しているので、この流れをそのまま継続したいところでした。スタメンを変える必要性はなかったと思います。巨人もその方が前日の嫌なイメージを引きずりますし、戦いにくいはず。DeNAは良い流れを自ら断ってしまった感じですね」と話した。

   14日からはヤクルト、中日と、下位チームとの3連戦を控える。その後は変則的な流れで、18日に広島、20日からは巨人との2連戦。逆転優勝へDeNAがどこまで粘りを見せるか。巨人との5ゲーム差が重くのしかかる。

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