発射の既成事実化を進める狙い?
北朝鮮が問題視してきた米韓合同軍事演習は、8月5日から20日にかけて行われた。前回の発射はその4日後で、今回はさらにその半月後の発射だ。北朝鮮としては、米韓軍事演習の有無にかからず発射を重ねることで、技術の高度化を図っている可能性もある。
北朝鮮では崔善姫(チェ・ソンヒ)第1外務次官が9月9日、国営朝鮮中央通信を通じて
「われわれは、9月の下旬頃、合意する時間と場所で米国側と対座して今までわれわれが論議してきた問題を包括的に討議する用意がある」
などする声明を出し、対話再開の意志を示したばかりだ。国連安保理の制裁決議では、弾道ミサイルの技術を用いた発射実験を禁止している。北朝鮮としては、一連の「飛翔体」が弾道ミサイルではないと主張することで米国との対話の余地を残しつつ、発射の既成事実化を進める狙いがある可能性もある。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)