米高官も「核ドミノ」を懸念する発言
米国との関係については、
「韓国側が核兵器を保有している場合、アメリカとの同盟の必要性はなくなるだろう。韓国はそのような兵器を持たないため(韓国で)米国の大きな影響が残されている」
「米国側が韓国と日本にそのような武器を製造することを許可するならば、地域でのその(米国の)影響は著しく弱まるだろう」
などと述べた。
タスの記事からは、文正仁氏の発言が日韓の核武装を意図したものかどうかは明らかではない。ただ、文正仁氏の発言の直前に米国の高官から「核ドミノ」を懸念する発言があったばかりで、関連が注目される。米国務省のビーガン北朝鮮政策特別代表は9月6日(現地時間)に米ミシガン大学で行った講演で、
「今は北朝鮮の非核化に努力しているが、仮にそれが失敗すれば、アジアでの核拡散という挑戦に対応することになるだろう」
というキッシンジャー元国務長官の言葉を紹介しながら、
「韓国や日本といった米国の同盟国は、米国の拡大抑止(編注:いわゆる「核の傘」に入る)を理由に核開発をやめた」
と指摘。それでも北朝鮮の核の脅威が続くならば、日韓はある時点で自前の核兵器を考慮するようになるだろう、などと述べている。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)