韓国の文在寅(ムン・ジェイン)政権のブレーンにあたる人物が、韓国と北朝鮮が10~15年の間に欧州連合(EU)のような経済連合を組むことが可能だとの見方を示した。文在寅氏は2045年までに南北統一を達成したい考えで、その具体的な道筋に踏み込んだ形だ。
南北の「経済連合」ができるまでには北朝鮮に対する制裁緩和が必要だとの考えで、米韓同盟については、韓国が核兵器を保有すれば「必要性はなくなるだろう」と述べた。発言をしたのは文正仁(ムン・ジョンイン)大統領統一外交安保特別補佐官。ロシアのタス通信が2019年9月8日、この日北京で行われたインタビューでの発言として報じた。
「北朝鮮に対する国際的な経済制裁(の緩和)も考慮されるべき」
タスの記事によると、文正仁氏は、
「民族統一には長い時間がかかる。というのも北朝鮮は本質的に(韓国とは)異なっており、さらに(北朝鮮との相互関係において)米中との複雑な状況がある。統一は一筋縄ではいかない。近い将来それを成し遂げるためには調和が必要だ」
などとして、南北の体制のギャップを埋めるには時間がかかるとしながらも、EUをモデルにした「経済連合」は10~15年で可能だとした。
「同時に、北朝鮮に対する国際的な経済制裁(の緩和)も考慮されるべきである。北朝鮮は中国のように時間とともに変化しており、 欧州連合のような経済連合を作ることも可能だ。そして、それは今後10~15年の間に実現可能だ」