「メディアとして果たすべき責任とともに検証する」
ポストの今週記事では、「54年前」の1965年に日韓基本条約が締結されて以降の日韓の外交史を、締結直前の交渉経緯を含めて検証している。総合前文の末尾では、
「日韓の国交が始まってから54年。その年月を振り返ったうえで、両国の政治家が果たすべき役割とは何か。メディアとして果たすべき責任とともに検証する」
とうたっている。
記事本文では、戦後の日韓の国交樹立に、安倍晋三・現首相の祖父、岸信介・元首相らが深く関わっていた点にも触れながら、日韓基本条約に伴う日韓請求権(並びに経済協力)協定の締結後の日本からの経済協力をめぐり、「日韓の政界と財界は、国境をまたいだ『利益共同体』として結び付きを強めていく」様子などを検証している。
記事は2部構成になっており、「PART2」(韓国歴代大統領『対日外交術』の54年史)の末尾では、
「韓国では指導者が、『反日』と『親日』の振れ幅を操りながら、経済的利益を求め、一方では、国内世論を誘導しながら権力を維持してきた」
「そんな状態が続いた末に、今の日韓関係がある。真の友好善隣関係を築くために、両国の指導者が、そしてメディアが何をしてきたのか。それをまず、見つめ直していく必要がある」
と結んでいる。そして、記事のあとに「1段半」の大きさの囲み記事で、前週の「韓国なんて要らない!」特集に関して、先にサイトで発表したお詫び文と同じ文面を掲載した。
総合前文などで、両国の政治家だけでなく、「メディア」の責任や、「(メディアが)何をしてきたのか」の見つめ直しの必要性に触れているが、今週分の記事を読む範囲では、メディアに焦点を当てた記述としては、たとえば特集第1部の記事中にある「『謝罪外交』の時代」(中見出し)の部分で、
「大きな火種となったのが朝日新聞の報道(編注:別途メモありのマーク)を発端とする慰安婦問題だ」
との指摘部分が見つかる。ただ、話はまた政治家対応へ移っていく。また、関連のメモ部分は横書き3行の短いものだ。この他では、当時の政治家の発言内容を伝える際に新聞記事からの引用であることを示す部分は何か所かある。